大晦日母不器用な唸り声 古川柳
大晦日に借金取りが来ている。これまで何度も言い訳を並べて追い返している。今回はさてどうしたものか。母親が病気という事にして、言い訳していたら、奥から母親の病人らしいうめき声が聞こえてきた。と言うようなことだろう。もちろん仮病と分かるのだが結果は上手くいっただろうか。大晦日と借金取りの取り合わせは、古川柳の時代からよく詠まれている。
大三十日ここを仕切ってこう攻めて
借金取りと攻防戦。
大晦日おぎゃあおぎゃあと防ぐなり
「赤ちゃんが出来て予想外の出費で」などと言い訳している。
元日にいけまじまじと甦り
大晦日は死んだことにして切り抜けたが元日には生き返る。