川柳茶房 Toujirou

笑いの少ない川柳ですが・・・。

12月の10日句会

2022-12-18 15:10:32 | 日記

12月の熊本県川柳研究協議会の十日川柳句会の課題は台所(キッチン)であった。私も11月から参加している。今回はZOOM句会と称し、集計後オンラインでの意見交換も行われたようだ。私は所要で欠席した。今回の結果をいただいたが2名の方にコメントをいただいた。自分の句にコメントをいただくのはうれしいです。

課題「台所」2句

キッチンに定年はない冬の星

電子音三つで済ます朝仕度

 

12月18日私の町にも雪が降った。一年に数日は雪の日があるが、積もるように降るのはめったにない。 

 

思いついた雪の句。

ふる雪の白きを見せぬ日本橋   古川柳

広重の雪に山谷は暮かゝり    阪井久良岐

窓の灯にチラリ踊っただけの雪  田中五呂八

愛もない憎しみもない雪の音   柴田 午朗

雪やさし雪の二夜は神が居て   大西 泰世

 


青年 第二集

2022-12-11 21:10:25 | 日記

青年 第二集は昭和44年に刊行され、202句が収録されている。作者26歳である。この年の熊日川柳大会の選者も務めておられる。第二集から15句。

馬鹿になりきれずセールスせず戻り

青春のひと日の青春らしい日よ

平和とは男に髭が伸びてくる

ピエロにもなれず奈落に貌があり

殺したい女死にたいなどと言う

安全な場所で社長のヘルメット

僕に似た痩せ犬視界から消えろ

ゴキブリを仕留め貧しさあからさま

耳飾り可愛い耳と気付かせる

プライドを掲げ薄給にしがみつき

虹二つそんな日もあるから生きる

素うどんの男鞄を抱いて食べ

デパートの屋上孤独な猿がいる

青春の偶像地蔵に首がない

 


青年

2022-12-11 15:51:21 | 日記

12月8日川柳真風(まじ)の例会。紘輝さんは口数は少ない人で、話をする機会もなかったが、その日はいろいろ話をしていただき、ご自身の句集「青年」と「青年 第2集」の写しをいただいた。「青年」は1965年(昭和40年)に上梓された。紘輝さん22歳の時でる。「青年」には211句が収録されている。

16歳から川柳を創作されているとのことだが、その発想力、表現力に驚いた。半世紀以上も前にこんな句を書いた人がいたとは・・・。それも熊本に。

青春の苦悩、虚無感、嫌悪感、脱力感、喜びも悲しみも怒りも本当の自分を率直に表現されている。自分の好きな句に付箋を貼っていたらかなりの数になったのでその中から15句ほど。

嘘を云う僕の瞳を見て呉れる

春うらら屋上から飛び降りてみるか

青春ばんざい百円のゼニがない

たんぽぽがいっぱい靴を買おうかな

街の灯が見える僕だけ馬鹿なんだ

青年の何処へ行けばいいんだろ

太平洋ひとりぼっちの自慰に飽き

発狂をした奴がいて救われる

男所帯に缶切りだけ光り

青空が陥落地点からも見え

倖せになろう耳搔き買ってきて

炎天下ラジオは愛し合っている

四畳半にて亭主風女房風

街あり川あり火葬場に雨が降り

自由を求めて独りでいるのではない秋

紘輝さんの句集を知らない人もまだ多くおられると思う。このまま埋もれさすには惜しい。

 


真風 12月例会

2022-12-09 11:33:36 | 日記

12月8日川柳真風の例会が開催された。熊本川柳会に参加していたころご指導いただいたMさんにお会いできた。体調がすぐれないと聞いていたが今はすっかり良いということだった。

私の前に座っておられた柿山紘輝さんにご自身の句集「青年」「青年」(第二句集)をいただいた。感想は後日に。

課題「罠」に22名22句が投句された。

何の企みかミルクティーがぬるい   陶次郎