2月27日に、NHKのプロフェッショナルは「平凡な日常は、油断ならない 〜歌人・俵万智〜」というタイトルで、俵万智さんの密着取材を放映していた。興味深い内容だったので印象に残ったことを23書き留めた。
言葉になっていない言葉を捕まえる。
詩の仕事というのは 大げさかもしれないけれど 皆が感じているけどまだ言葉になっていない感情とか思いとか風景とか出来事とかに 言葉で印を付けていくっていうか それが詩のひとつのかたち 大きな仕事だと思うんですよね。
日常って同じことの繰り返しのようで平凡でどちらかというと つまらないものっていう風に思われがちかもしれないけど
平凡な日常は、油断ならない
肯定する なにか物事を否定的に見るんじゃなくて できるだけいいところを見つけることに自分自身がときめく
さよならに向かって朝がくることの
涙の味でオムレツを焼く
20年くらい心に沈殿している言葉が浮かんでくるということもあるんですよね
俵にはかって言葉から言葉をつむいでいた時があった
短歌は魔法の杖だなと思ってうれしくて楽しくて仕方なかったんだけど、だんだんその杖が手になじんできたら、いろいろそれで悪さもしたくなるというか(略)そこそこ上手に使える言葉をそこそこ使って、言葉から言葉をつむいでいたに過ぎなんじゃないかと思いました。言葉から言葉をつむいでいくと、どんどん心が置き去りにされる。だから言葉と心は一対だってことを忘れずに言葉は使うってことかな。
言葉には心が張り付いている
言葉から言葉つむがず
テーブルにアボカドの種の芽吹くのを待つ