東北オステオパシー会

日本を代表するオステオパシーの権威、齋藤巳乗先生がつくった治療法である「誇張法」を学ぶ研修会です。

お知らせと、2月の講習会の報告

2012年02月10日 | お知らせ

   ≪東北オステオパシー会の4月と5月の郡山会場の日程の変更のお知らせ≫
   
   4月の講習会は、会場の都合により、第2日曜日4月8日
   5月の講習会は、講師の都合により、第3日曜日5月20日の開催になります。

      *くれぐれも、お間違えのないようにお願いいたします。

             

★2月の郡山講習会から
       
昨年、久原先生の第1回目の講義の中で、「手の操作」による身体の病変の改善を勉強しましたが、今回は足の各関節の操作でした。

足の各関節は、脳の中枢から足先までの神経の経路が手の各関節までよりも長いので、足関節調整の身体に対する影響の波及が非常に大きく(背骨・内臓器・頭蓋etc)臨床でも大きな効果を発揮できます。

例えば、第1楔状骨、第2楔状骨間の制限があることにより、神経の経路に沿って身体がどのように影響を受けているかをモデルの検査ポイントを見つけ出し調整後どのように改善したかを確認、さらに理解が深まるようパワーポイントを使った解剖図を使って説明されました。
       
さらに、我々がオステオパシー誇張法を操作することにより、関節間にどのような力が発生するのか、いかに早く病的な制限を開放するためには、どうすればよいかを解剖学的に説明されました。

さらにオステオパシー誇張法操作に必要な手の繊細さを身につける為、ペンの持ち方を一例に出して、治療家として日頃の手先の扱い方の訓練にまで具体的に一つ一つ教えていただきました。

また、個人的には足で触診できる神経を探し出して、神経そのものを触れさせながら、病的制限の箇所を調整することによって、神経そのものに、どのような変化がでるかを勉強させていただきました。


この貴重な体験をさせていただいてから、自分が治療をする際にさらに具体的な操作のイメージができるようになりました。

私自身、講習後に足関節の操作を使って顕著な変化をもたらした治験例があります。
4ヶ月前に脊椎狭窄症の腰椎2~5番の固定手術後、リハビリ中に尻餅をつき腰椎1番圧迫骨折、腰椎のバルーンによるセメント注入手術後、2ヶ月以上経っても経過思わしくなく、24時間、痛み激しかった78歳男性。
帯状疱疹も併発し、痛みの区別もつかない状態で、薬も併用。
事前に久原先生にアドバイスをいただきながら、治療を始める

1回目 手術した部位で制限のあるところ(L2~5)で制限のあるところだけを調整圧迫骨折部は触らず、後頭と蝶形操作のみ

2週間後2回目 手術部位や胸まであるコルセットによる動作制限を相殺する部位が痛みを起こしていました。
右の仙腸関節の調整のみで終了。
10日間は予後良し、歩行リハビリはじめる。

2週間後3回目 検査時、圧迫骨折部位の組織的な硬さがなくなり、弾力がついていました。治療時に胸まである長いコルセットをはずして仰臥位にて治療しはじめると 右の仙腸関節の上のあたりを中心に波のように痛みが走りはじめる。 
前回は、仙腸関節の調整だけで痛みは治まった部位でした。

前回と第1病変は、同じと限らないとアドバイスを受けていたため、足の各関節の検査を行い。右の舟状骨・立方骨間の制限がつよかったため、箇所だけ丁寧に操作を行う
激しい痛みでうめいていたが、数分後寝息をたて始めたのを機に全身の治療ポイントがどのように変化をしているかを診て、頭蓋まで緩んでいたのを確認後、この舟状、立方操作のみで終了しました。
 
現在まで予後も経過良く 病院のリハビリを止めて近所を毎日散歩しながらのリハビリに切り換えています。今年中に好きなオートバイに乗るのを目標にしています。

久原先生は、結果が出はじめる前に、「足関節の操作で必ず治ります。」とアドバイスを受けた際、断言されていました。

自分の調整テクニックは、完全とは程遠く、下手なりにある程度の結果が出せるわけですから、さらに練習を重ねれば、斉藤先生・久原先生の言われる「治す」ことができるんじゃないかという可能性を感じました。

久原先生に解剖学・生理学の勉強の仕方、練習、臨床時の毎回の検査、スピーディー且つ的確な調整、調整後の確認作業 臨床記録の保存等、術者自身の健康管理等々、細かいところに渡ってアドバイスをいただき、治療家としての限りある時間を、有効に使いたいと考えるきっかけを作ってくださいました。

東北オステオパシー会の講習内容は、益々深いものになってきますが、貪欲に食らいついていけば、必ずオステオパシー誇張法を自在に使いこなせる内容になっていますので、是非、関西と郡山の2会場でオステオパシー誇張法を学ぶ機会をもっていただければと思います。