テーマは「ボランティアについて」・・今日は北部九州豪雨被災2か月目です。
大学生の時に組んでいたバンド「ザ・トシロウズ」の相棒、白水君は今、朝倉市立杷木中学校の校長先生です。朝倉市と日田市を中心に7月初めに北部九州豪雨に見舞われました。杷木中学校が避難所になっているということをテレビで知り、「杷木中学校といえば、たしか・・白水」と思い出し、被災した翌日、電話をしました。懐かしい声が聞こえました。「先輩、大変ですよ。生徒はみんな無事ですが、生徒の家が流されたり、生徒のおじいちゃんやおばあちゃんが行方不明になったり・・。学校の体育館は避難所ですから、昨日から150人の人が避難しています。私も家に帰れません。」ということでした。
それから連日、テレビで被災の模様が流れていました。自分も『何かしなければ』、と考えた末、炎天下での作業には自信はなかったのですが、『とりあえず動こう!』と、ボランティアに行きました。
ボランティア保険に加入し、朝倉市ボランティアセンターに連絡をとって、7月28日のあの猛暑の中、朝7時に家を出て朝倉に行きました。22~23人のグループがバスで杷木地区に移り、12人ぐらいのグループで協力し合いながら作業をしました。現場は・・すさまじい状態でした。泥水が家の中に入り込み、壁がこわれ、畳や床板は泥まみれになって庭先まで流れていました。1メートル以上の高さの泥をかき出す作業の過酷さ。水を含んだ土からの熱気による蒸し暑さ。10~20分ごとに作業を中断して水分補給をしました。泥の中に埋まっている畳を掘り出しました。一人で持ち上げることができないくらい重くて、畳の端っこを2人で持ち上げ、その隙間にもう一人が一輪車を滑り込ませ、さらに畳を2つ折りにして一輪車に乗せて、家の外に運び出しました。やっとの思いで畳一枚運び出して休憩・・の繰り返しでした。
午後からは近所の別の家に行きました。昼すぎて、ますます暑くなったので、12人ほどのグループが2つ合流して、交代で作業しました。片方のグループが10分間作業をしている間もう一方は休憩。その繰り返しでした。最初は程よいペースでしたが、時間がたつにつれて、疲れがとれなくて、10分では回復できないようになってしまいました。体力のなさを痛感しました。でも何とか10時前ごろから15時半ぐらいまで頑張りました。
被災したその家の人がボランティアの皆さんに、「ここの泥を運び出してください。それは捨ててもかまいません。」などと指示(というよりお願い)をしていました。とても家族や親せきだけでできる作業量ではありません。被災した人にじかに接して、「よし。もっとがんばろう。」という気になりました。二軒目は寝室の品物を運び出す作業もしました。泥だらけのたんすからは思い出の品や写真が出てきましたが、「どうしたらいいですか?」と聞くと、「捨ててください。」という返事でした。何とも言えない気持ちになりました。断腸の思いだったでしょう。
一緒に作業をしたボランティアの人たちと休憩のときに話をしました。千葉から来られた私より年上に見えた男性は、「久留米の方に宿を取りました。一週間連続で来るつもりです。東日本大震災のときも行きました。」広島から来た人、福岡市、大野城市から来た人。カナダ出身の外国の方もいました。ボランティアセンターで世話をしている人もボランティアでした。熊本から来た人は、ボランティアの皆さんのグループ分けをテキパキとしていました。また、グループ内でリーダーを決めました。みんなをまとめる役割をしてくれました。ボランティアセンターで飲み物を配っている人たちもボランティアでした。
初めて被災地のボランティアに行きましたが、ボランティアにかかわっている人たちはすべていい表情をしていました。このような過酷な場所で過酷な作業をするのですから、「ボランティア精神」にあふれているんだろうな、と思いました。それがあの穏やかで静かなエネルギーに満ちた表情を作るのだなと思いました。
喜んでくれる人がいるからボランティアをする。というのは間違いありません。でも、今回の経験を通してあらためて思ったのは、「ボランティアは自分のためにしているのかもしれない。」ということです。
皆さんも、自分でできる範囲でボランティア活動をやってみてはいかがですか。これまでも、夏祭りの翌日の清掃ボランティア、交通事故梨キャンペーン、募金ボランティア、などに積極的に応募してくれましたね。
『ボランティアとは:強制されずに自ら申し出る⇒一生懸命やる⇒誰かが喜ぶ⇒自分もうれしい⇒ボランティアは自分のためにやるもの』・・だと思います。
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大学生の時に組んでいたバンド「ザ・トシロウズ」の相棒、白水君は今、朝倉市立杷木中学校の校長先生です。朝倉市と日田市を中心に7月初めに北部九州豪雨に見舞われました。杷木中学校が避難所になっているということをテレビで知り、「杷木中学校といえば、たしか・・白水」と思い出し、被災した翌日、電話をしました。懐かしい声が聞こえました。「先輩、大変ですよ。生徒はみんな無事ですが、生徒の家が流されたり、生徒のおじいちゃんやおばあちゃんが行方不明になったり・・。学校の体育館は避難所ですから、昨日から150人の人が避難しています。私も家に帰れません。」ということでした。
それから連日、テレビで被災の模様が流れていました。自分も『何かしなければ』、と考えた末、炎天下での作業には自信はなかったのですが、『とりあえず動こう!』と、ボランティアに行きました。
ボランティア保険に加入し、朝倉市ボランティアセンターに連絡をとって、7月28日のあの猛暑の中、朝7時に家を出て朝倉に行きました。22~23人のグループがバスで杷木地区に移り、12人ぐらいのグループで協力し合いながら作業をしました。現場は・・すさまじい状態でした。泥水が家の中に入り込み、壁がこわれ、畳や床板は泥まみれになって庭先まで流れていました。1メートル以上の高さの泥をかき出す作業の過酷さ。水を含んだ土からの熱気による蒸し暑さ。10~20分ごとに作業を中断して水分補給をしました。泥の中に埋まっている畳を掘り出しました。一人で持ち上げることができないくらい重くて、畳の端っこを2人で持ち上げ、その隙間にもう一人が一輪車を滑り込ませ、さらに畳を2つ折りにして一輪車に乗せて、家の外に運び出しました。やっとの思いで畳一枚運び出して休憩・・の繰り返しでした。
午後からは近所の別の家に行きました。昼すぎて、ますます暑くなったので、12人ほどのグループが2つ合流して、交代で作業しました。片方のグループが10分間作業をしている間もう一方は休憩。その繰り返しでした。最初は程よいペースでしたが、時間がたつにつれて、疲れがとれなくて、10分では回復できないようになってしまいました。体力のなさを痛感しました。でも何とか10時前ごろから15時半ぐらいまで頑張りました。
被災したその家の人がボランティアの皆さんに、「ここの泥を運び出してください。それは捨ててもかまいません。」などと指示(というよりお願い)をしていました。とても家族や親せきだけでできる作業量ではありません。被災した人にじかに接して、「よし。もっとがんばろう。」という気になりました。二軒目は寝室の品物を運び出す作業もしました。泥だらけのたんすからは思い出の品や写真が出てきましたが、「どうしたらいいですか?」と聞くと、「捨ててください。」という返事でした。何とも言えない気持ちになりました。断腸の思いだったでしょう。
一緒に作業をしたボランティアの人たちと休憩のときに話をしました。千葉から来られた私より年上に見えた男性は、「久留米の方に宿を取りました。一週間連続で来るつもりです。東日本大震災のときも行きました。」広島から来た人、福岡市、大野城市から来た人。カナダ出身の外国の方もいました。ボランティアセンターで世話をしている人もボランティアでした。熊本から来た人は、ボランティアの皆さんのグループ分けをテキパキとしていました。また、グループ内でリーダーを決めました。みんなをまとめる役割をしてくれました。ボランティアセンターで飲み物を配っている人たちもボランティアでした。
初めて被災地のボランティアに行きましたが、ボランティアにかかわっている人たちはすべていい表情をしていました。このような過酷な場所で過酷な作業をするのですから、「ボランティア精神」にあふれているんだろうな、と思いました。それがあの穏やかで静かなエネルギーに満ちた表情を作るのだなと思いました。
喜んでくれる人がいるからボランティアをする。というのは間違いありません。でも、今回の経験を通してあらためて思ったのは、「ボランティアは自分のためにしているのかもしれない。」ということです。
皆さんも、自分でできる範囲でボランティア活動をやってみてはいかがですか。これまでも、夏祭りの翌日の清掃ボランティア、交通事故梨キャンペーン、募金ボランティア、などに積極的に応募してくれましたね。
『ボランティアとは:強制されずに自ら申し出る⇒一生懸命やる⇒誰かが喜ぶ⇒自分もうれしい⇒ボランティアは自分のためにやるもの』・・だと思います。
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