Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

ネット化する既存の新聞

2008-10-25 02:00:32 | 政治
<ホテルのバーは安い? 体験ルポ、行った飲んだ払った>
産経新聞電子版 10月25日

この記事は麻生首相が最近頻繁に庶民には高級で滅多に行けないような場所で毎晩のように飲み食いしていることを槍玉に挙げた記事です。

私は日本の印刷されている新聞を持っていませんので、こんな記事が活字になって貴重な紙面を割いているのかどうか定かではありませんが、電子版でもかなり大きく取り扱っているところから、まず紙面にも載せられていることが想像できます。

「新聞社も幼稚な記事しか書けなくなったものだ」

これが私の率直な感想です。

こんなことばかり記事にする傾向が今後も続くのならたぶん新聞社のサイトを見ることもなくなるでしょう。新聞社は「国民が知りたいことだから」などといいますが、こんな内容が本当に国民が知りたいと望んでいることなのでしょうか。新聞社で勤めているからこそ国会内に立ち入ったり、政治に責任を持つ人に直接質問できるいわば「特権」を与えられているのです。今世界を見れば、株価は日本バブル後の最安値に迫ろうとしていますし、アメリカは大統領選挙目前であり、原油の先物価格は数ヶ月で半額になるほど乱降下しているような、異常な状態です。

こんなときこそトップが何を決断するか、非常に大切な時です。記者達はほかに質問を持ち合わせていないのでしょうか。政府も突き詰めれば人間が舵取りをしているのですから、会社の経営と大きく変わらないでしょう。会社を見てみるとよくわかると思います。悪いトップがいる会社は長くは続かないのです。

ということは新聞社は麻生首相を「悪いトップ」と決め付けて、だからやめさせたほうがいい、位の気持ちでこんな質の悪い記事を書いているのでしょうか。

これまで誰が首相になっても批判しかしていないのですから麻生さんだけを「悪いトップ」としているわけでもなさそうです。つまり「庶民の知りたいこと」に名を借りた新聞社の特権乱用です。

新聞社にはもっと数字を用いた手法で具体的に、責任ある人に質問してもらいたいですね。たとえば格差が広がっていると言うのなら、10年前と今とを比べて収入が少ない世帯が何万人増えただとか、高額所得者の所得がこれだけ伸びた、だとか。それに対してどう考えているのか。是なのか非なのか。是であればそれは何故か、非であればそれも何故か、などなど。


お金のない人は「お金がなくて困っている」と誰だって言いますよ。記者に「最近どうですか」と聞かれれば。でもそれはその人がただ働きたくないだけだったり、ギャンブルで全部使ってしまっていたりしていただけかも知れません。そんな無責任な「庶民の声」だけを鵜呑みにして国会にまで馬鹿な話を持っていってほしくないですね。

そういった点では日経新聞の電子版はかなりよい質の記事を集めています。きちんと数字で裏づけのあるデータから専門家に論評をお願いしてある記事が特集面などに集められています。こういったサイトがあることがまだ救いです。

はじめに産経新聞の駄目記事を今日の話題にしましたが、産経新聞も素晴らしい記事を載せるときがあります。最近で言えば「さらば革命世代」だとか、「対馬が危ない」だとかが記憶に新しいですが、こういう内容を記事にすることは新聞社にしか出来ないことです。

ちなみに私は日経新聞の回し者ではございませんのであしからず。

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