Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

もしトランプ氏が大統領になったら

2016-05-27 05:54:06 | 政治
世界の不幸の始まりになるでしょう。



8年前Yes, We can!を合言葉にして勝利したオバマ大統領。黒人初めての大統領、民主党の政権回帰など、アメリカ人が変化を真剣に望んでいることを選挙で示しました。



あの時オバマ氏が掲げた看板政策がヘルスケア改革でした。



オバマ氏が残した功績は今現在進行中のアメリカ大統領として初めての被爆地訪問を実現するなど外交面で評価されることが多かったと思います。キューバとの国交回復などもそうでした。

でもねえ、、、、

肝心の国内での看板政策が私の目から見ても全く実を結んでいません。

でもヘルスケアシステムに欠陥があってそれを正そうとしたことだけは評価されていいと思うんですがオバマ大統領の残した結果は結局保険会社や医者など「持てる者」を肥やした結果に終わってしまいました。これは私も非常に残念に思います。

アメリカのヘスルケアのシステムを簡単に言うといい意味でも悪い意味でも「商売」なんです。




健康保険は民間の会社によって運営されています。彼らはもちろん利益を追求します。ですから医療保険は常に上昇する可能性を持ち続けます。日本のように所得に応じて保険料が上下するのではなくこちらは年齢やその人の病歴によって保険料が決まりそれを「販売」します。学校を卒業したばかりで定職につけなかった若い人や持病がある人は保険が高くて「買えない」のです。



実際に知人から聞いた話ですが知人の友人はもともと仕事に情熱を持って取り組んでいたそうですが残念ながら子供が難病にかかり、そのままの仕事では治療費を支払えなくなりその仕事を辞めわざと低収入の仕事に就いて生活保護を申請するしか道がなかったとか。生活保護を受ければ日本と同じく医療費は無料になります。

私の友人は保険会社に勤めて保険を販売する仕事をしていますがなんと彼自身は健康保険を持っていません。理由は保険料と実際にかかる治療費を計算すると保険料はばかばかしいほど高いからだそうです。



この商売型のヘルスシステムでいいことがあるとすれば製薬会社が難病に効く薬を作ったり医者が次の次元の高度な医療に挑戦したりする強い動機になることでしょうか。









この国で何の気兼ねなく医者にかかることができるのはお金持ちと生活保護受給者だけといっても過言ではありません。そう、アメリカの殆どの勤労者が今のヘルスケアのシステムに強い不満と不安を抱えているのです。








今回のトランプ氏の躍進は彼の発言が支持されているのではなくそう言った不満、不安が彼の歯切れのよい物言いに喝采を送る方に向かっている、私はそう見ています。

国境に壁を作る?

パリ協定を破棄?

イスラム教徒の入国拒否?

どれもこれも金持ちだからこの国のシステムに守られて傲慢になった結果から出た言葉に聞こえます。



「気に入らないやつは首だ」

「金にならんならやらん」

「オーナーが一番偉いに決まってるだろ」



こんな商売だけ成功して傲慢になった人間に権力まで握ってほしくありません。



さて対抗馬は5月27日現在はヒラリークリントン氏ですが彼女も殆どの勤労者から見ればお金持ちのカテゴリーの人ですから同じ金持ちで歯切れのよい言動を振りかざすトランプ氏に打ち勝つには余程計算された政策なりを披露しなければ危ういです。今のところトランプ氏の無茶苦茶な選挙公約ばかりメディアで取り上げられますがきちんとした政策を示せばアメリカ人だって馬鹿じゃないです。支持します。





あー気分が重い。
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