Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

日本の地価

2006-03-25 04:22:46 | 政治
昨日の新聞各紙で都市部での地価の上昇が取り上げられていた。それと裏腹に私の出身県を含めたいくつかの地方ではまだ大幅な下落率が続いているという。どの新聞の論調も、過去に学べと、過熱しすぎるとバブルの再来を招くと釘を刺している。地価が上昇しても過去10年間のバブル崩壊後の経済低迷があまりにも手痛かっただけにすぐには喜べない、といった感じだ。

地価が下落して困るのは、主にこれまで土地を購入している人たちだろう。買った額面より今の土地の価格が下がっていれば、そのとき借り入れをして購入した人は損をする。だがこれから購入しようとしている人にはありがたい話だ。

これまでの日本の土地の価格が正常だったのかどうかの議論をあまり聞かない。

これから日本は人口減の社会に移行していくのである。第2次ベビーブーマーの人たちが、”奪い合うようにして”土地の買取に走ったのがそもそもの地価上昇の発端ではなかったのか。人口が減少して土地を買う人自体が少なくなるのだから、彼らがつけた土地の値段まで今後持ち直すことは考えにくいと思うのだが。

地方の土地の価格を少しでも上向かせたいのなら、その地の行政はもっと人が集まる工夫を真剣にすることを考えてもらいたい。いつまでも景気のせいだ、とか2極化が進んだせいだ、などと言っていては先が見えている。

日本でも最近公立校で新しい取り組みが実を結び始め、いくつかの高校では入学希望者が以前の倍になったとか、そういう学校もあると聞く。そういう学校の周りの地価は上がるだろうか、下がるだろうか。教育ひとつとってみても工夫をすれば人を集めることができる。ましてや行政の側から改革を推し進めれば、どれほどの効果が上がるか分からない。地方だからといって悲観する必要はないと思う。

それにしても団塊の世代の人たちはいろいろと難題を残してくれたものだ。国の借金も800兆を超えるという。800兆といわれてもはっきり言ってどれくらいのものなのかぜんぜん想像ができない。国民全部、赤ちゃんまで含めて、一人頭600万を超えるのだそうだ。うちの親の世代なのに批判ばかりして心苦しいが、次に世の中に責任を持つ世代としては文句も言いたくなる。

せめてもの救いは小泉首相がこれではいけないから、どうにかしようと考えてくれていることだ。もっと前の政治家で同じことをどうしていえなかったのか。もし、もともと借金だけをして、後は次の世代に任せるさ、なんて人ばかりをわれわれ国民(主に団塊の世代)が政治家に選んできていたと思ったら、うんざりする限りだ。

今日のタイトルとずれてきた。まあいいか。当然のことだが借金は借りたら払わないといけない。国の借金は国民、納税者が支払うことになる。最近増税はやむをえない、というが、何で今頃、と思ってしまう。納税者の税金から少しずつ一人頭600万円これから回収するのだろうけど、私の世代でどれくらい借金の返済ができるかわからないが、生涯をかけて何百万も余分に支払わされたらたまったものではない。車が一台買える。

国の借金は公共工事だとか、インフラの整備にも使われていて、それは自分の世代、そして将来の世代も使うものだから、国の借金を払いたくない、とは言わないが、せめてもう少しどういう使い道をしてきたのか、詳しく知りたいものだ。マスコミはこの前も言ったようにこの問題をあまり真剣には取り上げないだろう。これから退職していく団塊の世代が実権を握っているのだから。でもこれは今すぐにも議論を始めて欲しい。私と同じような切実な危機感を持っている同世代のマスコミ関係者、頑張って欲しい。応援している。
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