都立に入る!

2001年度、都立西高校は男女とも全入だった

[2020年8月29日 更新]
先日、西国分寺にある都立多摩図書館に行ってきた。
1回2時間しか滞在できず、利用者も31名までという徹底ぶり。もちろん感染症対策だ。
前日にホームページから予約した。当日受付は5名程度と少ないので、行きたいのなら予約しておく方がいい。タダだし。

◆都立図書館、駐車場は無料
2時間以内の図書館利用であれば、自動車もバイクもタダで停められる。
総合受付で「バイクできました」「クルマで来ました」と伝えるだけ。駐車券がもらえる。
もちろん自転車の駐輪場もある。こちらは駐車券が不要。

◆いろいろ資料が見られた
この日もっとも見たかったのは晶文社の「高校受験案内」
今でも発行されており、塾関係者なら必ず見たことがあるはずだ。
所蔵されている中でいちばん古い昭和54年度版を閲覧した。館内は撮影禁止なので写真がないのは勘弁いただきたい。

が、今回のテーマはこちらではない。

◆2000年代 都立高校暗黒時代
先日このようなツイートをした。

学校群制度、グループ合同選抜制度が次々と廃止され1994年に「単独選抜制度」がスタート。今の一般入試に近いが、学力検査と調査書の比率が「6:4」か「5:5」か「4:6」と、現在よりも調査書点(=内申点)に比重が置かれていら。しかも当時は相対評価だったため、5を取れるのは各学年で7%だけ。通知表の悪い受験生は、都立上位校への道が閉ざされているも同然だった。
2003年度から学区が撤廃され、どの都立高校でも受験できるようになった。やっとだ。

この2003年度まで、都立トップ校への進学よりも私立中高への進学傾向が強くなった。団塊ジュニア世代が大学受験を迎える時期に大学受験人口が大幅にアップし、大学進学率も右肩上がりだったことから大学受験が厳しくなることが分かっていたからだ。
1992年度には18歳人口は205万人まで増えている(2019年度は117万人と半数近く)

都立上位校人気が下がっていることは一般入試の倍率でも分かる。
進学指導重点校を中心に、当時の一般入試の実倍率を見てみよう。

◆まずは男子
2000年度→2001年度 の順にならべる。

日比谷 1.07→1.19
戸山 1.03→1.02
青山 1.17→1.36
西 1.23→1.00
八王子東 1.34→1.11
立川 1.09→1.01
国立 1.12→1.06

新宿 1.21→1.16
三田 1.04→1.09
小石川 1.24→1.22

小石川が高校入試をやっている時代だ。
また新宿高校も単位制でなく男女それぞれ定員があったころである。
2001年度入試の西は全入。立川と戸山もほぼ全入である。
最も高くても青山の1.36倍。今では考えられないくらい低倍率だった。
なお2001年度入試から、日比谷高校が自校作成問題を使っている。


◆女子も
日比谷 1.11→1.14
戸山 1.06→1.02
青山 1.42→1.26
西 1.25→1.00
八王子東 1.25→1.10
立川 1.11→1.09
国立 1.12→1.08

新宿 1.31→1.17
三田 1.11→1.04
小石川 1.16→1.15
まぁ女子も低い。
三田なんか今では考えられないね。2020年度入試の実倍率は男子1.87、女子1.94だもの。
西が全入なのは女子も同じ。
当時は海城も渋渋も攻玉社も富士見も吉祥女子も洗足学園も浦和明の星も高校募集していたからね。

◆結論。今とは違う。
中学生諸君はいい。問題はこのころに受験生だった保護者だ。
当時と同じ感覚で高校受験を考えないでほしい(大学入試は厳しい時期だったのでまあよい)
「都立なんか誰でも受かるでしょ」なんてことは口が裂けても言わないことだ。


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