取次営業orz

取次の営業とは何か

実験店

2011-02-23 | Weblog
当社(取次)が進めようとしている施策が本当に書店の利益に繋がるか、事前に試行できる場が必要だと思っています。
すなわち「実験店」です。

当社は書店も経営しておりますので、実験店を作ろうと思えばできるはずです。
・・・・・・こういう書き方は、つまり現状それらの店舗が実験店として機能していないことを皮肉っているわけDEATH(ヤな性格ネ!)

「実験店」の条件とは何でしょうか?
それは採算性を問われないことです。それを見極めることを目的とする店舗なのですから、むしろ実験店は不採算、非効率な施策をどんどん導入して課題の抽出を行うべきです。
結果、実験店が経営不振に陥ったとして、それを非難する人がいたなら、残念ながらその方は痴呆です。

実験店の運営者に対して、
「様々な実験を行い、年間10例以上の成功事例を提出しろ」
と指示する人がいたとすると、この方もやはり痴呆です。
実験店の性質を理解しているなら、指示命令はこのようにならなくてはいけません。
「様々な実験を行い、年間100例以上の失敗事例を提出しろ」

前者の指示は"雲を掴むような話"で、実質目標として機能しません。
後者の指示は、最低100回実験を行うという目標として機能します。また、失敗事例の報告を是とする態度は、情報の隠匿を回避する上で重要です。

失敗事例創出の為に実験行為を繰り返すというのは、背徳的な感じがしますが、取引書店に先んじて失敗しておくというのは、書店の利益に繋がることではないでしょうか。

最後に、私が実験してほしいと思う事柄を徒然なるままに書いてみましょう。


・コンビニみたいに外国人のバイト雇ったらどうなるの?

・完全に取次の配本に任せたらどうなるの?

・取次の推奨するセット商品を全部入れたらどうなるの?

・全部書店の希望数で配本したらどうなるの?

・ホントの流通条件(新刊委託期限105日、注文品買切返品不可、等)を適応したらどうなるの?

・POSデータの提供を止めたらどの位配本精度が落ちるの?

・補充発注を全てシステムに任せたらどうなるの?

・買切品を一切扱わないとどうなるの?

・店員がみんな可愛かったらどうなるの?(逆にみんなブ○だったらどうなるの?)

・破損品の記録を全て残したらどうなるの?

等々。


書店員の皆さんが、日頃「やってみたいけど、ウチの店じゃちょっと・・・」と思うようなことを募集して、実験してフィードバックする、みないなことができると面白いDEATHネ。

納期という概念

2011-02-13 | Weblog
「注文品が遅い!」というクレームは浴びる程受けてきましたし、私も「遅い」と思うところがあるわけですが、実は「遅く」はありません。

そもそも、納期を設定していないからです。

極端な話、注文した日から1年を経過して商品が到着したとしても、納期を定めていないわけDEATHから、「遅い」ということはないわけです。
しかし、これではビジネスになりません。納期は明確であるべきであり、且つ早いに越したことはないのです。

また、同じ理由で、いくら頑張っても「早く」ないのです。結果、自分で出荷、または配達するといった、取次営業の物流スタッフ化、運送会社化が常態化してゆきます。

では何故、出版流通は21世紀に至っても納期を定めることができないのでしょうか?理由を考えてみましょう。

理由1.出版から取次への納期がバラバラ
「中2日で取次搬入」「1週間程度で取次搬入」「10日以内に取次搬入」「集荷便のある曜日が取次搬入日」「地方支店への搬入」等々・・・。
これでは、書店着日を定めることができません。

理由2.版元ごと、商品ごとに仕分けサイクルがバラバラ
詳しく書けませんが、同じ日に取次に搬入になった商品でも、版元ごとに仕分けのスケジュールが異なる事があります。搬入形態によっても、スピードに差が出ます。

理由3.書店ごとに出荷サイクルがバラバラ
同じ日に取次に搬入した同じ商品でも、書店への着日はバラバラです。結論だけ言えば、大型書店ほど早く商品が届く仕組みになっています。
以前、「売上規模に応じて物流のサービスレベルに差があるのは当然だ」というような意味のことを書きましたが、現行のやり方はよくありませんね。
販売規模に応じた差別は、荷造運賃を以ってなされるべきです。売上が大きい書店は配送料が安くなり、売上が小さい書店はそれが高くなるといった具合DEATH。
翻って、物流スピードに格差を付ける方法は、チャンスロスを発生させることになり、取次にとっても結果的にマイナスです。これは致命的な間違いでしょう。

さて、それでは一体どうしたらよいでしょうか。

私はこのように考えています。
「注文品の納期は、取次搬入日からn日以内」

"n日"は"常識"の範囲内の数字が入ります。("5営業日"くらいでしょうか)
問題は"取次搬入日"DEATH。
これを統一することは夢物語で、現実性がありません。取次が頑張って何とかなる問題でもありませんし。
取次がやるべきことは、版元からいつ商品が搬入になったのかを明白にすることです。
これを実現するには、設備投資もシステム投資も必要になるでしょうが、やるべきだし、やらなければいけないと思います。
これができないがために、営業もそうですが、むしろ物流スタッフが不当に苦しんでいるのではないか、という感じがしています。("感じ"です)


はてさて、いかがでしょうか?

書店「そんなもんで許すわけねーだろ!」

キビシー!!(財津風に)