万博の感想 ＜その1＞

　えー、万博へ行った感想です。

　とにかく疲れた！　これに尽きるんじゃないかな。覚悟はしていたけど、もう思いっきりヘトヘトになりましたわ。これから行かれる方々には、「延々と並ばされるのを覚悟すべし！」とアドバイスさせていただきます。リニモに乗るために並び、会場に入るために並び、人気パビリオンの整理券をもらうために並び、パビリオンに入ったあともアトラクションを観るために並び、瀬戸会場へ行くゴンドラに乗るために並び、帰りもリニモに乗るために並び……と、ホントに並んで待たされてばっかりだもん。もっとも、僕らの場合は人気パビリオンに入るのは最初から諦めてたから、リニモ待ちや入場待ちで30～40分ぐらい並んだのが最長だったけどね。ある人気パビリオンの最後尾を見たら、なんと「ただいま180分待ち」と書いてあったのよ。その上、アナウンスでは「全員揃って並んでなきゃダメ」「場内にはトイレがありませんから先に済ませておいて」というような注意事項が述べられている。前者は理解できるけど、トイレぐらい用意してあげろよ。しかし、みなさん、じっと辛抱して3時間も立って待ち続けているんだよなぁ。その忍耐力はスゴいと思います。そういう我慢強さが戦後日本を急成長させた要因だったのかもしれない、とも思いました。いやホント。

　僕が唯一入った人気パビリオンは、テーマシアター「めざめの方舟」。あの押井守監督が総合演出を手掛けた「体験型映像空間」だ。床には96のディスプレーが並び、それを100体以上の像（顔は犬、首から下は人間）が囲んでいる。天井には天女のような阿修羅のような像が吊り下げられ、その周りの壁面もスクリーンになっている。僕らが案内されたのは「アリーナ席」だ。床のディスプレイを踏まないように、と注意される。しばらく経つと、場内が暗くなる。さあ、いよいよショーの始まりだ！
　……すんません、率直な感想を言わせてね。

　しょーもな！

＊＊＊ここからネタバレあり＊＊＊

　いやホント、これはあまりにも、しょーもなさすぎる。こんなもんに幾ら使ったんだ？　驚くほど内容がないので、見るべき場所を自分が間違えたかと思ったほどだ。えっと、基本的には床の映像を見て、あと、上の方の映像も見てました。吊り上げられた像も見てました。でも、な～んにも大したことは起こらないのよ。赤ちゃんの顔が子犬の顔になったかと思ったら、また元に戻ったりしてたけど、そのセンスは素人レベルちゃう？　というか、犬好きのアニメーターの自己満足？　アマチュアが作ったのなら微笑ましく思うけど、これだけ壮大なセットを用意して、その中で上映するほどのものか？　しかも、犬の顔した像も天井から吊り下げられた像も、ピクリとも動かない。からくり人形のような仕掛けがあるものだと思っていたので、思いっきり拍子抜けしちまった。一体どこで「地球環境へのめざめ」を謳ってたんでしょ？　どこに「地球回復への願い」を込めたの？
　それと、ひとつ不審に思ったのは、事前に「床のディスプレイを踏まないように」と注意していた係員さんが、ずーっとディスプレイを踏んでいた客に対して何も言わなかったことだ。あれ、上の方の席から見ていた客にとっては迷惑だったんじゃないかなぁ。まあ、係員さんがキレイな女性だったのでいいけど。そういう問題か？

＊＊＊ネタバレおしまい＊＊＊

　これから万博に行かれる方でアニメーションに興味のある方には、「遊びと参加ゾーン」の「わんパク宝島」の中にある「ヤマムラアニメーション博物館」へ行かれることをオススメします。アニメーション作家である山村浩二氏の作品が多数展示されており（アカデミー賞にノミネートされた『頭山』の原画を含む）、かなり楽しめますので。「めざめの方舟」の100倍は楽しめる、と言っても過言じゃないでしょう。しかも、こちらならおそらく並ばずに入れます。
　この他にも「わんパク宝島」にはギャートルズのキャラがいたりロボットと遊んだりできるコーナーがあったりするので、お子様連れの方なら退屈しないんじゃないかな。僕は楽しめました。

ヤマムラアニメーション博物館→http://www.jade.dti.ne.jp/~yam/expoyam.html
わんパク宝島→http://www.expo-wanpaku.com/

　万博の感想、また続きを書くと思います。しばしお待ちを！