「セレブは吸わない」
杉田かおるは嫌いじゃない。別に結婚したって、離婚したってどうということはないが、
厚生労働省の「禁煙キャンペーン」のポスターに「セレブは吸わない」「『禁煙』で勝ち組になりましょうよ。」とキャッチコピーともに映っているそうである。
私が問題に思うのは、 「セレブ」、「勝ち組」って、何?ってことである。
人の身分差別や人生の勝利者意識が満載のこの言葉は、一体、何?
禁煙を訴えるポスターに、今の流行のキーワードを使ったつもりだろうけど、政府の機関が、人間の差別を助長するような言葉をポスターに採用していいのでしょうか?
そりゃ、厚生労働省のお役人はもうすでに「セレブ」であり、「勝ち組」でこういう言葉を見ても聞いても、痛くもかゆくもないだろうが、そうでないひとは、結構この言葉は「傷ついたりしてしまうもの」である。
これが、民間の宣伝のポスターだったりしたら、仕方ないとして、あきらめもしようが、市民の血税を使って作られる役所向けのポスターに、「なんでこんなこと言われなくては」と見た瞬間「鬱(うつ)」になってしまうような言葉を躍らせているのか?!
国民年金での江角マキコの登用のように、政府のCMやキャンペーンには「芸能人」が好んで使われる。
「芸能人のギャランティ、いくらかかっとんねん!」
と大阪弁でツッコミたくなるような宣伝が目白押しである。
こんな行政機関の宣伝、もしかしたら、来年の予算を確保するためだけに多額の宣伝費を使っているのではと、思っても間違いないような、浪費のしかたである。
少なくとも、こんなキャッチコピーをゆるしているのは、人権の考え方が著しく欠損しているとしか思えないのだが。