萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:木洩陽一滴

2014-05-01 23:40:00 | 写真:山岳点景
Of splendor in the flower



山岳点景:木洩陽一滴

金蘭が森に咲きだしました、
5月初めの雨上がり、木洩陽ゆれる花は金色の雫みたいです。



この花も1997年に絶滅危惧II類として環境省レッドリストに掲載されました。
原因は他と同じで盗掘→環境変化で枯死っていう人災です、ホント山野草は移植とか無理無駄になります。
キンラン属は菌類との共生がないとダメな植物です、その共生関係が移植により乱された結果として枯死します。
なので写真撮影などで踏みこむのも当然NG、靴裏の雑菌などから土の菌類バランスが変質させられて植生を枯らせます。

で、こういうコト解ってないカメラマンさん最近なんだか増えたなと。
4月からの今シーズンで2、3人ほど自分も声掛けさせてもらいましたけど、林床と花の発芽ポイントを踏み荒らしていました。
本人たちに悪意はない+気軽に楽しんでるダケなんですけど、無知も迷惑になること知ってほしいな思うのでコンナこと書いてみてます。



写真ブロガーも趣味ってカンジでも、ナンデも被写体にしたいなら勉強してからカメラ持ってほしいです。
鳥や小動物の撮影でも生態の邪魔をすればストレスになって棲息地からいなくなります、山岳なども危険地帯の踏みこみ厳禁マジ死にます。
失礼な言いかた敢えてしますけど、こういう勉強もしない自己満足系なんちゃってカメラマンって雰囲気+態度からヤラかす感が出てるなと。
高い機材+三脚を持ってるけどカメラのホールド姿勢カッコ悪い・被写体への光計算をしていない・踏みこみ危険エリアに入ってる、
撮影アングルに入りこんでしまう・撮影中の人に声かけて邪魔になる、なんてカンジの方が多いです。

いまGWで写真を愉しむ方も多いと思うんですけど、三脚使用や踏みこみエリアなど気をつけて良い写真にもなるかなと、
いま咲いている花や飛んでくる鳥が来年もあるか解らない、それでも護りながら写真に残すことは後世の遺産ってヤツでもありますから、笑
なんて言うと湿っぽいですけどね、レッドリストに載っている動植物は人為的原因から減少傾向にあるものが多いって現実は事実です。

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Though nothing can bring back the hour
Of splendor in the grass, of glory in the flower,
We will grieve not, rather find
Strength in what remains behind;
In the primal sympathy
Which having been must ever be;
In the soothing thoughts that spring
Out of human suffering;
In the faith that looks through death,
In years that bring the philosophic mind.

時ひとつ戻せない、
草の光一滴も、花の誇らかな輝きも、
でも哀しみ沈まなくていい、見出せるから
後に残れるものに芯はあり、
芽生えさせる共鳴にあり
どこにも永く久しく在り続けるべきもの、
春あふれだす柔らかな眼差しは
人の苦しみの時からこそ顕われる、
運命の涯を見つめる約束に、
理知の精神を歳月が連れてくる。

William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」引用抜粋&自訳




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