ある『物語』の断片

『物語たち』は語り始める。

「ただいま」

2007-09-21 00:05:54 | ある『物語』の断片
ここに来るのもいつ以来だろう

水筒の蓋を開けて
お茶を口の中に流し込み
一息つくと
五感が働き始めた

土のにおい
木漏れ日
蝉の叫び声
鳥の冴えずり



みどり

川の流れる音が
頭の中を洗い流してくれた

あぁ、戻ってきたんだな
誰もが、いつかは還るべき場所に