ある『物語』の断片

『物語たち』は語り始める。

不都合な真実

2007-09-03 23:51:25 | ある『物語』の断片
膨らんでいく好奇心に押されて、
扉の向こうを見てしまったことを
男はまだ後悔しているようだった。

「何で、知りたいと思ってしまったんだろうね。
知らないままでいたなら、
私はきっと毎日を楽しいままで過ごせたのだろうに」

「だったら忘れてしまったらいいじゃないか。簡単なことだ」

「それは、できない。
私はこのことを伝えなければならない」