ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

久しぶりのDVD

2015-04-12 18:03:02 | つれづれ

 

体調を見ながらの暮らしで「ちょっと休憩」が増えています。そこで久しぶりにDVDを買いました。

「超高速 参勤交代」、まぁコメディのジャンルにはいるのでしょうけれど、けっこうおもしろく見ています。

なにしろ細切れで見てますので、あと少しで終わりです。笑えますねぇけっこう。

 

佐々木蔵之介さん、という俳優さん、名前が仰々しくて、京都の造り酒屋の息子で…

初めて見たのはNHKのドラマかなんかでした。さして私好みの「美形」でもなく(すんません)、

こもったような低い声もあんまり…だったのに、なんとなくファンになったのは、

たぶん彼が関西の人だから…いいのか、そんな理由で…いえいえ、彼が京都弁をしゃべると

なんかほっとする…たぶん「そのへんにいそうなおにいさん」の魅力なのでしょう。

舞台をやっておられるので、低い声だけどよく通ります。

今回は男気のある、マジメで「閉所恐怖症」の藩主を演じています。

 

で、この物語ですが、タイトルどおり、とにかく忙しい「参勤交代」のお話。

悪い老中(これが陣内孝則さん、ハマってました)が、小藩にケチつけては金儲けしているのを

将軍さま(これが猿之助さんです)が気が付いたけど、証拠きっちりさせてタタくために、

わざと老中の言うこと聞いて、佐々木さん演じるところの「どイナカの藩主」に、

普通でも10日かかるのに、やっと地元に戻った藩主佐々木さんに、

たった5日でもう一度参勤交代せよ、と命令する…というお話。脇も芸達者揃いです。

参勤交代するにもお金がないので、とにかく「知恵」で乗り切る…それがなんともおかしいわけです。

とにかく「走る」、えっさほいさえっさほいさと。

大名行列を仕立てるのに、とてもお金がないので、宿場ちょい手前から通り過ぎるまで

アルバイトをやとう…実はこれ、実際もそうだったのですよね。

江戸手前までは少人数でチマチマきて、直前で人を雇って大行列にする…倹約節約のワザです。

設定は福島の小藩なので、みなそれなりに「んでねが」のしゃべり方。

これも当たり前で、当時は参勤交代にでもついていくことがなければ、みな地元で暮らすわけで、

武士といえども当然お国ことばです。

映画の中では全員「マジメ侍」なので、とぼけてはいてもなにしろ武術は強い、

それが「あだりめぇでねが」なんてやるわけで、そのあたりがまたお気楽に楽しめるわけで。

 

映画やドラマの「時代劇」には、元々ウソがたくさんあります。

昭和30年代、東映の時代劇全盛のころは、映画は「娯楽」と割り切って、

主人公はあり得ないほどの金ピカ衣装だったりしました。有名なのは「旗本退屈男」ですね。

時代考証もしたうえで、そこからプラスしていく…という感じでしょうか。それはそれでヨシ…の時代でした。

テレビが始まり、まだ白黒だったころに「3匹の侍」というドラマがありました。

刀で人を斬ると「ザッ」と音がする…という手法もこれが初めてだったはず、今じゃ当たり前ですが。

これが素浪人ですからまぁ汚い着物でした。でも、それだけリアルでしたね。

本当に江戸の町を再現してドラマ作ったら…「汚くて見てられない」と、あるプロの方がいってました。

大昔の時代劇は「貧乏人までキレイ」だったわけで…時代がすすんで、少しずつリアル感をだすように、

ずいぶん変わりましたが、それでも「あり得ない画像」は、今でもあるわけです。

でも、ドラマをドラマとして面白くするには、風俗のウソや慣習のウソがないと、

話が成り立たないわけですね。ちなみに、大岡越前山など、よく奥様と並んで歩いていたりしますが、

あれもあり得ない図柄、です。当時の身分高き奥方はめったにそとに出ませんし、

墓参などで、夫婦で行くときはまず旦那様が出て、遅れて奥様、つまり「現地集合」…ヤダヤダ。

 

まあそんなこともわかっていて見ると、製作者の苦労もわかろうというもの。

また前置きが長くなりましたが、この「参勤交代」は、結構忠実でしたね。

まぁここまで汚くするかと思うほど…いやいや、殿さまのために山越えしたり、

刺客に襲われて、谷へ転げ落ちたりですから、きたなくなって当然ですが…。

家老役の西村雅彦さんなど、井戸に落ちて半死半生、それでも仲間の後を追って

幽霊に間違えられるほどの「ボロボロ落ち武者風情」…西村雅彦さん以下、みなさん熱演で笑えました。

 

映画の初めの方に「城内で家臣が話をする」という場面がありました。

当時の近侍の普段装束は裃ですが、裃の紋所はなんでしょう。

つい、その大名の家紋…と思ってしまいますが、実は将軍のおそばにお仕えして普通に仕事するときは、

主君の紋を付けます。つまり、会社に入ったら社章を付けるのと同じですね。

全員が「葵の御紋」でした。おみごと。

ヒロインは深田恭子さん、おきゃんで強気の女郎役でしたが、ちっとミス・キャストだったかな…。

 

 

このところ気温の変動が大きくて、息子もちとおなかにきたり忙しいです。

私も風邪からはじまった不調は、要するにキモチの方も体の方も、一気にどーっと疲れが出た感じで、

ちょっと睡眠不足が続くと体が思うように動かなかったりしています。

流れで見れば、快方に向かっているので、今が辛抱のしどころかなと、

あそこを片づけてしまいたい…とおもう気持ちを押さえて、とにかくゆっくりゆったりやっています。

少しずつ「疲れ」を感じることが減っていますので、大丈夫です。なにしろ寝込めませんから慎重に…ですね。

天気も思わしくない、やたら寒くなる、春はどこいったのよ…なんて気持ちでしたので、

ふと思い立って、こんな映画を見てみました。推薦するのどうのというようなものではありませんが、

やたらシリアスで、やたら重要人物が殺されて…なんてことがないので、楽しく見られました。

 

このおかしな低温も、水曜日あたりまでだそうです。

4月に雪が降るなんて、とんでもない春の始まりでしたが、ようやくおちつきそうな気配。

サラサドウダンのつぼみが下に向いて下がり始めています。

花と一緒にぼちぼち、でも堅実に、暮らしていきましょう。

今日は、着物記事用の写真も撮れました。明日はかけるかな…です。「黒羽織のお話」。


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4 コメント

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Unknown (陽花)
2015-04-12 19:09:33
だいぶお加減が悪そう・・・と気になっていました。
気丈にされていましたが、あまりにも突然の事
だったのでお疲れももちろんですが、精神的な
ショックで風邪も長引いているのでは・・・

ゆっくり寝ていられる状況では無いだけに回復に
も時間が掛かるのだと思います。
いままで頑張ってこられたんですから、ゆっくり
充電して下さいね。
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Unknown (とんぼ)
2015-04-13 00:51:45
陽花様

ご心配いただいて、ありがとうございます。
ほんとにいろんな意味で疲れたのだと思います。
面倒なことの半分は終わった感じです。
今回は、おっしゃるとおり「ゆっくり充電」しつつ、
暮らしていこうと思います。
返信する
Unknown (古布遊び)
2015-04-13 08:20:33
 お疲れが出ているのだなあと思っておりました。
とにかく無理は禁物ですよ。。。
くれぐれもお身体大切にしてくださいね。

ご紹介されていた「超高速 参勤交代」、私も見たいなあと思っていました。
と思いつつ、そのままになっていてとんぼさんの記事を読ませていただいて、ああそうだと思いだしました。面白そうですね~ 楽しみです。
返信する
Unknown (とんぼ)
2015-04-14 13:52:42
古布遊び様

つくづく「年齢」を感じています。
なぁに、ちとメンテすりゃまたバリバリよぉ…と、
言いたくて言えない…。

「参勤交代」、難しいこと考えなくていいので?笑えます。
子供のころに、養育係りの女中がひどい人で、
すぐ蔵の中に閉じ込める…それで閉所恐怖症。
トイレも戸を開けないと入れないんですよ。
しゃがんでるシーンもあります。ははは。
5日で江戸に着くため、街道外して山の中を走破するので、
みんな「どんどん汚くなっていく」のです。もうボロボロ。
ぜひ、ご覧ください。
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