ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

お風呂上りの?銘仙です。

2007-04-20 21:31:05 | 着物・古布
昨日のよれよれ銘仙です。朝からどんちゃか洗って伸子張りしてみました。
元々「着物」だったものを、ねんねこに作り変えたものらしいのですが、
一度も使われていないようで、袖口のビロードはきれいなまんまでした。
とりあえず、洗い張りしてみたのですが、ほんとにさっぱりしました。
あのヨレヨレが、こんなにパリッと仕上がりました。
白い丸は光です、すみません。





最初にちょっと端だけ水につけて、色の濃いあたりをモミモミしましたが、
色より汚れが…。さほどの色落ちはなさそうでしたので、
まずは水でザバザバすると、水が薄黒く汚れます。
しわくちゃのままでしたし、きちんと保管はされていなかったようですね。
そこで今度はシャンプーをちょっとたらした水で洗ったら、
まぁびっくりするほど、水が茶色くなりました。手早くすすぎを始めたら
わずかに緑っぽいような黒が混じるような水の色。
これ以上はモタついていると、色の薄いところに色移りしそうなので、
ギュッと絞ってすぐほぐし、できるだけ広げた状態で玄関まで走ります!
大急ぎで張木にはさんで伸ばし、そのあとはゆっくり伸子を打ちました。
本来伸子張りのときは「糊付け」をするのですが、
私の場合は着物に仕立て直すより、和小物などに作り変えることが多いので、
糊付けはしません。それでも、こうしてピンと張ることで、
布はしっかりと固さをもち、ほんとにパリッとします。

伸子張りをするときには、ついでにキズやシミも調べます。
きれいに広がるので探しやすいのです。
結局この銘仙は、着物であったときのシミがそのまま、という感じです。
縫い目のところが弱っていて糸穴があること、
シミや汚れのあるところが比較的固まった場所にあること、
傷みもあるけれど布はまだ力がある、ということがわかりました。

これを落札したときは、柄のところどころにあるピンクと黄色が、
かわいらしさを持っていて、渋めの色柄でも小物には向いているのでは…
と思ったのです。かなりよれていたので、大きくは取れないかも、
と予想していましたが、かなり大きく「いいとこ取り」できそうです。
半幅帯なんかにしてみたら、こんな感じ…




          
ピンクと黄色のところ、ハート型に見えますねぇ。
伸子をしながら、少し幅は狭くなるけれど作り帯もいけるかも、と考えました。
6寸かそこいらの半端な幅になりますが、
付け帯で、ちょっと形のかわったものを作ったらいいかもしれません。
そのときには裏を別布にして昼夜仕立てもいいかも…と思って思い出したのが、
ず~~~っと以前に入手した「深いグリーン」のちりめん。
あわせてみると、銘仙のグリーンとよく似ています。
右の端のほうが、その「ちりめん」です。よく似た色でしょう?


          


これを合わせることで、また何か別のものを思いつくかもしれません。
ちりめんのほうも、解いて洗うことにしました。

オークションや古着やさんで、よれよれだったりちょっと汚れめだったり、
そういうものの中で「これは化けちゃってくれるかな?」というのを探すのも、
古着買いの楽しみです。

さて、ついついだらだらと伸ばし続けている「手仕事実践編」のほうですが、
申し訳ありません、来週はちょっと外出が多いのでもう少し先に…。
気がつけばもうゴールデンウィーク目の前なんですねぇ、
皆様も何かとお出かけの御用もおありになると思います。
私も落ち着いて続けて書けるように、連休あけから実践編に!の予定です。
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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2007-04-20 22:29:08
すごいですね、早速伸子張りされたのですね。
長い布を洗ったり張ったりするのって本当に
大変だと思います。やはり普段から し慣れて
おられるからできるのでしょうね。
初めて (青め猫)
2007-04-21 00:53:28
初めて洗い張り?する写真を見ました。
張木ってどこで手に入るのですか?
伸子ってなんだろう?
ごめんなさい。
珍しくて、画面に穴が開きそうなくらい見つめてしまいました。
私は、ただ「アクロン」で洗って、洗濯竿に広げて干すだけです。(;´Д`)
その道具ほしいなぁ。
Unknown (gretea)
2007-04-21 01:22:18
こんばんは!
先日は、ブログにコメントいただき、ありがとうございました。
改めてお邪魔しましたが、伸子張りまでご自身でされてしまうなんてすごいですね~。

絹物はシャンプーで洗うとよいのですか?
手元に、安く手に入れた帯があるのですが、明らかに
茶色い部分があって、思い切って洗ってしまおうか、と思うのですが・・・なかなか思い切れずにいます。
とんぼさんは、手馴れていらっしゃるから、上手にできるのでしょうね~。
Unknown (とんぼ)
2007-04-21 02:52:26
陽花様
実は、以前ツッパリ式の日よけを立てていたのを
取ってしまったんです。
そのポールがちょうどいい位置だったのですが、
なくなったら張り木を結ぶものがなくなっちゃって、
しかたなく、紐を長くして手すりにしたんです。
やりにくいんです。一番いいのは、車出しちゃって、
ガレージ、なのはわかってるんですけどねぇ。

青め猫様
張り木と伸子は、京都に行くと
今でも作られているんですけど、一般的には
売っていません。オークションの「古民具」で、
たまーに出ます。着物のカテゴリーでも。
3月3日のブログに「伸子張り」のことを
書いていますので、ご覧ください。
古道具で買うときは、状態のいいのを選ばないと、
ただの「ふる道具」になっちゃいます。
特に「張り木」の針部分がさびてないこと、
針の抜落ちがないか、あっても1~2本であること、
伸子のほうは比較的どれも使える状態で出ます。
価格はピンキリですが、私は張り木のいいのを
2000円で落札したことがあります。
あとは、母からもらったものなんですよ。

gretea様
ようこそ、いらっしゃいませ。
母からおそわったことで、何十年ぶりかで
思い出しながらの作業です。
シャンプーを使うというのも、ひとさまから
教わりました。ウールはずっとシャンプーで
洗っていたんです、人毛だって100%ウールだしって。
絹にもやさしいです。
一番のメリットは、シャンプーという性質上、
洗剤よりもすすぎがラクなんです。
本来和服は「水洗い」するものですから、
洗剤はいらないのですが、
ウチは骨董市やヤフオクで買った古着ばかりなので、
やっぱり汚れ落としもしたいと思いまして。
失敗は数多くしておりますよぉ。
色落ち色移り…、せっかく落札したものを、
それでだめにしちゃったりなんて…。
とりあえず、昔物で色の濃いものは落ちて当たり前、
と考えたほうがいいですね。
まにあいました (Suzuka)
2007-04-21 06:17:11
ちょっとはやめに・・・
すごっ! (みやざえもん)
2007-04-21 21:16:26
ここまで、する…というか、できるんですね。
(感涙)
みやざの湯船でエマール押し洗いと、
レベルが違います。
教えていただきたい!ほど。
…の前にぃー、解きの技を会得…の前にぃー、
指先の訓練しなければ…(介護老人か…)。
Unknown (とんぼ)
2007-04-21 22:25:14
Suzuka様
ありがとうございました。
とってもステキな詩です。

みやざえもん様
まずはグッパグッパからはじめる?
そりゃさみしいでしょー。
何事にも「慣れ」です。
湯船でエマールでもいいじゃありませんか。
んーやってるとこを、見てみたい!
洗い (くう)
2007-04-27 03:08:17
洗い張りはよく耳にしますが、伸子張りっていうのもあるんですね~φ(..)メモメモ
とんぼさんは、なんでもご自分でされてすごいです!!
Unknown (とんぼ)
2007-04-27 09:27:10
私の子供のころにも、もうすでにやる人は
少なかったと思います。
母が着物好きでしたのでやっていたのと、
道具も残してくれていたんですよ。
これはオークションで入手したものなんですけどね。
見事にピンとするので気持ちがいいです。

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