
初めて年賀状を書いたのは、小学生の時、担任の先生宛だったでしょうか。
ほんの数枚から始まった年賀状、年を重ねるごとに、枚数も増えてきました。
晩年の母が、お正月に20年以上も会っていないという幼馴染からの年賀状を撫でながら、
「80越えたら、来る方が珍しい。毎年1枚また1枚と減っていく。さびしもんやで」と、
ポツリといったことを思い出します。
輪ゴムで止めた厚いハガキの束を届けていただける今が、一番のピークなのかもしれません。
さて、その年賀状も、年々書く人が減っています。
ムダ、という人もいるし、形だけならしなくていい…それもわかります。
確かに、毎年賀詞も本文も、ありきたりの定型文印刷だけのものを見ると、印象にも残りませんしねぇ。
でも反対に毎年もらうのが楽しみ…という人もいるわけで…私はやっぱり、送りたいと思っています。
昔々は、毎年印刷を頼んでいましたから、スーパーなどの「年賀状印刷申込書」をもらってきては、
どの絵柄にするか、迷ったものでした。結婚したころのことだと思いますが、「プリントゴッコ」が出ました。
しばらくはそれで手作り、やがて子育て忙しく、また印刷に戻り、そしてパソコンの登場です。
今は「筆まめ」というソフトを使っています。
メールやスマホ、ケータイで「あけおめぇ」ですむのは早いから、なのでしょう。
私は「早いこと」が最優先の今の時代が、ちょっと悲しいと思っています。
確かに、スイッチひとつ、ボタンひとつで、あっというまになんでもできてしまう暮らしになれると、
ちょっと時間がかかっただけで、遅い、じれったい、めんどくさい…と感じることもあります。
でも、昔あった交通標語「狭い日本、そんなに急いでどこへゆく」…。
私の高校卒業アルバムの最後を見ると住所録が載っています。個人の家で固定電話のある家は、
三分の二くらいでしょうか。昭和40年代初めのころのことです。
そんな時代、電話のない誰かに何かを伝えるには手紙しかありませんでした。
急ぐときには電報です。そういえば電報も今ではネットやケータイで依頼できますね。
手紙は今みたいに、ほとんどのところが翌日配達なんてことはありませんでしたから、
手紙を出したら返事が来るまで、まぁ1週間くらいは待って当たり前…でした。
今やそんなことしてたら「なんで返事がこないんだろ」ですよねぇ。
早く連絡がつくことは、それはそれで、今の暮らしの中ではとても便利だし、
いろんなことがスムースに進みます。ただ、だからと言って「時間のかかることはダメ」ではないと
手紙に限らずですが、私はそんな風に思います。忙しい時代だからこそ、ふっと思い立って、
1枚のハガキを送る…あくまでこっちの勝手な思いだけれど、伝えたい。
電話もしないし会えないけど、忘れてないよ、のキモチ。
年賀状は、その普段の1枚さえ、ついだしそびれている相手には、とてもありがたいご挨拶です。
確かに手紙を書くのが苦手だったりする人もいますが、1行「たまには会いたいね」だけでも、
自筆で書いてあると、相手の顔がフワリと浮かぶものです。
たとえそれが、お互い「セーラー服にお下げ髪」の姿であったとしても…です。
今年も元旦に一束、そして今日また何枚か着きました。ちゃんと整理をして、次の年賀状に備えます。
私、パソコンの先生に、年賀状ソフトをいれてもらい、使い方も習いました。
でも、住所録だけは、どうもなじめませんでした。
その時点で200件近くの住所データを打ち込まねばならず、それがめんどくさい…だった。(センセ、ごめんなさい)
それとそういうデータ整理、住所や名前だけでなく、去年もらってるとかこっちも出してるとか、
喪中とか住所が変わったとか、そういう情報も私、アナログでやりたかったのです。
今でも、一文書き添えることと、あて名書きは悪筆ですが、自筆で書いています。
さて、ようやく本題?ですが、ではそんなアナログな私は、どうやって年賀状整理をしているのか…。
さんざんあれこれやって失敗した結果、やっとこれがいいんじゃないかにたどり着きました。
それが以前にもご紹介した、トップ写真のファイルです。個人情報満載のためボカしてあります。
もう一度出します。
もう一度説明しますと…
まず年賀状は、最初から「親戚身内」とか「息子友人」とか、自分の友人なら、古い付き合いとか、
結婚してからの…ブログからの…というように、おおまかに分類してから入れていくわけです。
年があけて年賀状が届いたら、当人のポケットに入れます。
このファイルには、1ページに4枚のハガキが入ります。
一ページ開いたところ。裏表ポケットがありますから、ほんとは1枚に8枚入るわけですが、4枚だけ入れます。
そのとき、住所が書いてある方を出して入れます。赤い線が住所部分。
そのまま次のページ、ここにも住所のある方を出して右側に4枚入れて、また次のページ…です。
つまり右ページがそのまま「住所録」になるわけですね。
喪中ハガキや引っ越しのお知らせをいただいたら、それをそのひとのところへ入れておきます。
いよいよ年賀状を書くときは、1ページの4枚書いたら、写真のように、それをそのまま挟んでおきます。
たまに文章を思いつかなかったり、別の図柄を使いたかったりで、後回しになる場合があるので、
挟んでおいてあとで数を確認すると、書き落としがありません。
頂いた年賀状を毎年入れていくと厚くなってしまうので、ポケットに入れるのは3枚くらい。
つまり、その年と去年、おととし…です。4年以上前のものは、申し訳ないですが処分か、
個人的にとっておきたい人、面白い絵やアイデア年賀状など、処分しないもの、
それらは枚数が増えたら別のレフィルに専用ポケットを決めて、そこに入れていきます。
ちなみに、こちらのファイルはこれです。
![]() |
ナカバヤシ はがきバインダー 差し替え式 120枚用 CBM4172B-N |
クリエーター情報なし | |
ナカバヤシ |
レフィルは別売りでありますので増やせます。
こんな風にして、毎年年賀状書き&整理とタタカッテ?おります。
一束の賀状を1枚ずつ入れていくのは、普段なら面倒ですが、
お正月にゆっくり読み直しながら、1枚ずつ入れていくのは、なかなか楽しいものです。
アナログとわかっていても、便利なものに流されるのではなく、少し時間をかける、
時間のかかる方を選ぶ…そういうことって大切ではないかと思うのです。
今、このファイルを2冊使っていて、暑中見舞いや友人からのハガキも入れています。
母の言葉を思い出すと、いずれはこのファイルも1冊で足りるようになったり、
その1冊も、使わないページが増えていったりするのだろうと、そんなことも考えたりします。
えぇ長生きするつもりですからして…。
たくさん頂ける今、アナログな時間を楽しみつつ、整理していきたいと思っています。
さて、今年は寒中見舞いが8枚…これから準備を始めます。
今回の記事で、心の負担が減る思いがしました。
メールも電話もしないし会うための努力もしていないのに、年賀状だけ送るなんて、後ろめたいというか申し訳ない気持ちに私は毎年なるのでした。
でも、「年賀状は、その普段の1枚さえ、ついだしそびれている相手には、とてもありがたいご挨拶です。」と考えると、気持ちがふっとラクになりました。年賀状って、それでいいんですね。
どうも有り難うございました。
あけましておめでとうございます。
「そのときだけ」思い出す人、でも気になる…
大概そういう人は、あちらも同じなんですよ。
だから、いただいた賀状に
「家庭菜園にはまっています」なんてあると
「えぇーっあのズボラちゃんが?」と思ったり、
私より年下なのに「腰痛で…」なんてくると
「がんばりなはれや」…なんて思ったり。
あちらも同じように、こちらの一言に、
あららとか、あははとか、思っているはずです。
それでいいのだと、私は思っていますよ。
去年なんて「年賀状、やめるから」と、
ある友人が知らせてきたので、
「じゃこちらも出すのやめるね」と電話したら、
「そっちは書いてよぉぉ、待ってるんだから」…
そりゃないでしょーでした。ちゃんと出しましたよ。
ご無沙汰をお許し下さい。
一昨年の秋から半年かけて 義両親の奥の棟をリフォームしました。本当は そんなに部屋はいらないから更地にしたかったのですが、その方がお金がかかるとお聞きしたのでε-(´∀`; )
実は まだまだ片付いていないのですが、その時から少しずつ義両親の残したものを片付けています。
その時、義父の書斎の本棚に とんぼさんと同様のまとめた年賀状を発見しました。 義父のお付き合いの方々には パソコンの住所録から 夫が今も毎年年賀状をお出ししているのですが、その方々からの頂戴した年賀状が出てきて、片付けの手を止めてそれをしみじみ拝見したわけです。
お相手の年賀状から義父のその時おりの様子もわかりしみじみ懐かしいでした。
また、昔は この地方では、結婚式と言えば 隅々の親戚や近所の皆さんもご招待したのですが、漏れず義父も招待されています。そんな人からの結婚式のお写真の年賀状もありました。
ご近所や親戚のあの方 この方の結婚式の当時のお顔を拝見することになり 思わず微笑んだりしていました。
今、とんぼさんのブログを拝読させていただき 真似してみよ☆☆☆と 思っています。
詳しいご説明をありがとうございました💝
明けましておめでとうございます。
こちらこそご無沙汰です。
いろいろお忙しかったご様子、大変でしたね。
パソコンの住所録も便利ですが、こうしてファイルしておくと、
前にいただいている年賀状の現物を見られますから、
孫が生まれたの、娘が成人式だのと、そういうお知らせが書かれていると
「あ、今年七五三だ」とか、そんなこともわかり、添える言葉も見つかります。
お義父様の思い出の年賀状、素敵ですね。その土地土地の習慣で、
いろんなものが残ったり、眼にすることができたり…。
人が生きて暮らした証し、確かなものを見られます。
このファイルは、ほんとにいい出会いでした。
お使いになってみてください。