街の景色を見ていると車やオートバイがひっきりなしに走り、タイ語で書かれた店の看板を見なかったらタイにいるかどうかわからない、高層ビルが建ち並ぶクルンテープではなおさらのことだろう。
しかし、ここはタイだ、と無条件に感じることがある。それはゾウである。過日も雨が降った後なので水たまりを避けるためやや下向きかげんで歩いていると、犬が急に吠えだしたので顔を上げると大きな象がこちらに向かって歩いている。
街の中を象が歩くのは、赴任当初は面白いと思ったが、すぐにこちらも慣れてしまったし、タイ人も普通に思っている、しかし、たくさんの車とバイクの中を象がゆったりと歩いている姿はどうも不釣り合いである。
外食すると2~3回に1回くらいの割合で象と出会うことになる。象使いが象の食料となるバナナ等を売り歩いている。食堂の客に売るわけである。だいたい20バーツである。クルンテープでは象が街中を歩くのは禁止されているとのことだが、よく行くナコーンラーチャシーマーやコンケーンで外食した際も象に出会ったことは一度もない。(写真:スリンの象祭で)
象は日本では動物園でしか見かけないが、タイでは象徴のような動物、観光等で象に乗る機会も多い、アユタヤ、チェンマイ、チェンライ、カンチャナブリで象に乗ったし、昨秋はスリンの象祭りにも行った、エレファント・キャンプや象祭りでは何の違和感もないが、街の中で昼間、車の間を歩いている象を見ると、その光景になじめないが、「ここはタイだなぁ」とタイにいることを改めて実感してしまう。タイ滞在も来月までとなった。(写真:チェンライのエレファントキャンプで)