快読日記

日々の読書記録

「どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2」宮口幸治

2021年06月09日 | ノンフィクション・社会・事件・評伝
5月20日(木)

「どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2」宮口幸治(新潮新書 2021年)を読了。

前作「ケーキの切れない非行少年たち」を読んだときは、仕事柄、ああ、こういう子いるよな~(特定のところに固まって存在してる)、という感想を持ちましたが、

この「2」は、彼らを支援する立場からの考察や提言が前作より増していて、
中でも、“支援したくなくなるような人物こそが支援の対象”という言葉が重いです。

支援者だって人間なので、彼らに傷つけられながら助けてやる、というのはなかなか過酷だろうと思います。
助けてやるという発想がいかん、という声が聞こえてきそうですが、よほどの宗教的使命感でもない限り無理だと思う。

結局、彼らを信じて支援し、導くことは、まわりまわって社会にとってはいいことなんだけど、
今みたいな社会に余力がない状態ではかなり大変です。