新・秘密基地

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横山光輝さんの作品を語る その2

2013-07-09 21:19:52 | 漫画・アニメ
はい、どうも~
梅雨明け宣言されてから暑い日が続きますね。

わたくしも負けじと熱い心で横山作品を紹介したいと思います。

前回はバビル2世を紹介させていただきました。
それで、今回は同じくSF作品の「マーズ」をと思ったのですが、内容は知っていても手元に単行本がないことに気づきまして、断念することにしました。

そういうわけで今回紹介するのは「隻眼の竜」です。



横山光輝さんはSFも描けば、歴史物も描いたりと特にジャンルにこだわりがないですよね。
学園物というか番長物では「あばれ天童」という名作も描いていますし。

でも、やはり横山先生の魅力は歴史物にある気がします。
特に架空のキャラが活き活きしていて見ていると凄く楽しいんですよ。

そして、この「隻眼の竜」は主人公こそ、山本勘助という最近では実在も認められた人物ですが、横山先生の描き方によって非常に楽しい作品になっております。


山本勘助:この作品の主人公。中々その才能を生かせず、散々辛酸を舐めさせられるが武田家に仕えてようやくその頭角を現すことになる。


源蔵:この作品のもう一人の主人公ともいうべき人物。凄腕の乱波(忍者)で、勘介の友として命がけの任務を進んで買って出る。本人曰く外見はうだつの上がらぬ小男だが、閨房術では右に出る者はいないとのこと。


飛び加藤:幻術を得意とする天才忍者。源蔵とは違って利益がない時は簡単に人を見捨てる非情さを持つ。また、自身の幻術を鼻にかけすぎて勘介や源蔵には内心よく思われていない。
史実でも加藤段蔵の名で知られており、あの上杉謙信をも恐れさせた男である。


武田晴信:青年時代の武田信玄その人である。勘介に窮地を救われたことにより、興味を持ち、配下とする。すでに大器の片鱗は見せてはいるものの、若さ故に感情を抑えられないところがある。


例の兜ver なんかかっこいいですね。


おまけ:横山先生が描いた新田次郎さんの小説「武田信玄」のコミカライズ版での武田晴信。
上のと比べるとモブっぽい顔ですなあ。


さて、この物語ですが、上でもちょっと紹介しているように勘助が武田家に仕える前から始まります。
というか全6巻のうちで武田家で活躍するのはちょうど半分ほどです。

とある戦に参加し、負けて落ち武者となって逃げていた勘助は、足を負傷していた源蔵と出会い、共に協力して落ち延びることになります。
しかし、落ち武者狩りは厳しく、勘介は偶然婦女暴行中の兵士が押し入った家に入ってしまったせいで、共犯者と勘違いされて軍規違反者として捕らわれそうになり、やむなく抵抗して重症を負います。
源蔵の手当てによって辛うじて一命を取り留めた勘介ですが、硬めを失い、左足にも痺れを感じるようになってしいました。

その後、回復した勘助は源蔵と共に新たな仕官先を捜し求めて旅立ちます。
やがて、飛び加藤と出会った2人は協力して山賊退治を成し遂げ、見事に諏訪(高遠)頼継の目に留まり仕官に成功することに。
しかし、色々あって結局は長く留まれず、武田晴信との出会いを果たすわけです。

この物語は勘助を中心とした作品ではあるのですが、実質源蔵が動いているシーンの方が多いと思います。
忍びである源蔵が、情報を仕入れて勘介に伝えたり、相手の乱波を倒すために戦ったりするので必然的に出番が多くなります。

それと、源蔵の情報収集手段が女というのも原因ですかね・・・
源蔵はヨヒンベという強力な催淫薬を持ち歩いており、これを気づかれないようにお茶などに入れて服用させるんです。
これを飲むとその相手は異常に体を求めるようになってしまい、源蔵はそこを突いて(文字通り)見事惚れさせちゃうわけです。
なので、この作品は源蔵の濡れ場がこれでもかと言うほど頻繁に出てきますね。
ヨヒンベのことは友人の勘介にも秘密にしているようで、勘介はなぜそこまで源蔵がモテるのかと不思議がるシーンもあったりしますね。
そうやって虜にした女を使って情報を聞き出したり、時には食料を恵んでもらったりするんですね。
ですが、こうした行為は飛び加藤には忍びとしての修行を怠る行為と見られていましたね。

そんなこんなで武田家で活躍し名を挙げる勘助、その一方でその恐るべき幻術を持つことから警戒される飛び加藤。この二人の対照的な姿も面白いところですね。
ですが、その飛び加藤、ついに長尾家から仕官の話が舞い込んできます。
しかし、その条件は晴信か勘介のどちらかを暗殺するというものでした。
二つ返事で快諾する飛び加藤、そして、その目的を偶然知った源蔵。
一人は仕官というチャンスのために、一人は友を守るために、かつて共に戦った忍び同士の戦いの行方は・・・!

いやあ、本当にハラハラドキドキの連続で読み手を飽きさせません。
全6巻なのであっという間ですよ。


ではまたノシ


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