2030年の冬季オリンピックは、まだ開催地が決定していないので何とも言えない。しかし、朝日新聞によると札幌市が招致を目指す2030年冬季オリンピックについて、開催経費の総額が、昨年11月に公表時の2800億~3千億円から、約170億円程度増えるそうだ。物価高に伴う運営費の増加が主な要因である。
招致スローガンは「世界が驚く、冬にしよう」である。北海道や札幌の知名度が高まり、訪日客や食品輸出が増えるという。2021年の東京オリンピックの収賄・贈賄容疑で、多数の人物が逮捕される事態になっているから、50年ぶりとなる札幌オリンピックが開催となれば、経費の圧縮は当然だろう。
50年前、私は学生であったが、金・銀・銅を独占したジャンプの日の丸飛行隊やフィギャ―のジャネット・リンのことを昨日のことのように思い出している。大幅な赤字であるが、札幌地下鉄ができて札幌市が大きく発展を遂げたのは言うまでもない。
札幌オリンピックでは、世界中からたくさんの観光客が来て、札幌だけでなく過疎化が進む北海道にたくさんのお金を落としてほしい。オリンピックの経済効果は計り知れないほど大きく、コロナ禍で沈滞ムードが漂う北海道には、これ以上に勝るものはない。
カナダのバンクーバー市がある州が招致辞退したので、開催地は札幌になるだろう。日本や札幌市にそんな余裕はないが、開催経費は国際オリンピック委員会(JOC)が半分見るそうである。ロシア・ウクライナ戦争で世界に平和が脅かされていることを考えれば、開催の意義は大きいだろう。
2021年の東京オリンピック・パラリンピックのマラソンなどは札幌市で開催され、その模様がテレビで世界中に発信され、綺麗な札幌大通公園や街並みが映し出された。
先日、半世紀にわたって世界各所に住んでいた知人の話を聞いたが、北海道はとても綺麗なところだという。こんな素晴らしい北海道に外国人がきて、リピーターになったらこんなに嬉しいことはない。道産子は、“おもてなし”の心で外国人をお招きし、北海道の良さを知ってもらうべきである。
札幌オリンピックのスピードスケート会場は、帯広市にある十勝オーバルが利用される予定である。毎年、ワールドカップ大会が開催されているが、オリンピック会場となれば改修費が30億円ほど掛かるそうである。これで地元の業者が潤うと思うと、是非とも開催してほしい。
ただ、このように地球温暖化が進めば、日本での冬季オリンピックの開催は、できなくなるかも知れない。 それぐらい、地球温暖化は人類にとって大変なことである。そして、その原因は人類が作ったことを忘れないでほしい。
「十勝の活性化を考える会」会員