十勝の活性化を考える会

     
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書道を楽しむために

2022-01-08 05:00:00 | 投稿

先日、十勝プラザでの“書道を楽しむためにの講演を聞いてきた。講師は、書

道家 八重樫冬雷氏で、会場には多くの書道愛好家がきていた。講師は、書の歴史や書の理論などについて分かりやすく説明していた。

書道はふつう、表意文字の漢字であった。漢字のはじまりは紀元前1300年ごろ、中国の甲骨文字にあるといわれている。固有の文字を持っていなかった日本に、漢字がいつ頃に伝来したかは分からないそうである。ただ、紀元前後に文字を鋳込んだ中国製の銅銭や金印が国内に出土していることから、紀元前1世紀から紀元後1世紀の間と考えられているそうだ。

 私たちは、漢字、ひらかな、カタカナ、アルファベットなどの文字を使って日本語を読み書きしている。なかでも「ひらがな」と「カタカナ」は、日本語で使う音を表わした「表音文字」で、「表意文字」である漢字から生まれた日本語特有の文字である。

漢字が中国から伝わると日本人は独自の漢字を作りだした。それまで口伝えで伝えていた日本語の音を漢字で表わし、そこで生まれたものが万葉仮名である。万葉集で使っている万葉仮名は、漢字を使って日本語の音を表わしたもので、いわゆる「当て字」である。

中国に行ったことがあるが、道路標識などに日本の漢字と全く同じに書かれているものもあり、中国語の発音ができなくても意味が分かった。万葉仮名がいつ考え出されたものかについては分からないが、7世紀ごろと言われている。

8世紀の712年に作られた日本最古の書物『古事記』、720年に作られた歴史書『日本書紀』、日本で現存する最古の和歌集『万葉集』などでは、万葉仮名で書かれている。

万葉仮名は、「やま(山)」という文字を「也麻」と書くように、いくつもの漢字を当てたため種類が多く、形が複雑なものもあった。そこで生まれたのが「ひらがな」(平仮名)である。

ひらかなは万葉仮名をくずして簡単にした文字で、9世紀ごろから使われるようになり、一方で「カタカナ」は、漢字の一部を取って作られているそうだ。当時の貴族社会では、男性が公的な場面で用いるのは漢字で、ひらがなは主として私的な場面、あるいは女性によって使われる文字とされていた。

書道や絵画の鑑賞について講師は、①歴史を知ること、②良いものを見ること、③作品に革新性があることを言っていた。芸術作品は、みんな同じなのだろう。                              

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