まいりました

センター入試からこっち、毎日、会社のそばにあるお稲荷さんにお参りしていた。
藁にもすがる思い、というのだろうか。
何かに祈願することくらいしか私にできることはない、と思っていたのもたしか。
人通りの少ない路地裏にあるお稲荷さんである。
参拝するひとなど見かけたことがないので御利益があるかな、と密かな期待を寄せたのである。
お昼休みに、毎日出かけていたので節子さんに尋ねられた。
「まぁ、気休めなんですけど、お百度踏んでるんです。」
と答えると
「え！毎日お百度踏むの？」とビックリされた。
で、かくかくしかじか毎日１０５円をお賽銭にしてお祈りしているのであって、一日に１００回拝んでいるわけではない、ということなどを話す。
すると
「毎日１０５円ってことは、１００日で一万円もかかるやん！」と声を大にしてビックリされてしまった。
はぁ、確かに。１００日通えば１万円ですね。総計でいくらかかる、なんてことは考えもしませんでした。
でも、発表まで１００日もないですから、と笑って済ませたのである。
そんな節子さんも、以前、ご主人が目を患って入院したときに、同じように毎日神社にお参りしたことがあるらしい。
節子さんは、毎日１円をお賽銭にしてお参りしていたのだが、１週間を過ぎたあたりから、お金を入れるのも朝早くお参りに行くことも、あんまり御利益がないと気づいてやめた、と言っていた。
あほらしいわ、と思ったらしい。
お賽銭が何日でいくらになる、って計算するあたり、さすが。
まいりました、でございます。

もうひとつのまいりました。
試験の前日、姑から励ましコールがかかった。
夫が相手をしていた
「今年は無理やろうな、」と夫が答えている。
すると姑
「そんなことわかれへんで。○○ちゃん（息子）と一緒に受ける子がアホな子ばっかりやったら受かるやんか。」ときたもんだ。
お義母さん、息子よりアホな子はなかなかいてへんと思いますけど・・・

そして発表の結果を連絡したときは・・
「ふうん、あかんかってんなぁ。
きっと今年は○○ちゃんより、運の強い子が多かってんわ。しゃーないわな。」
爆笑。
お義母さん、大物です。
まいりました、私。