時代変われば、ところ変われば

「体育の日」がなくなったこの時代
青いみかんがお弁当のお供だった秋の運動会はなくなりつつある。
春「に」運動会をするところが増えてきている。
友人の中学生の息子クンの運動会も今日だったそうだ。
話を聞いていて、息子の経験した小、中、高の運動会との違いが見えてきた。
うちの息子は「フォークダンス」を経験したことがないのである。

私が学生をしていた時代、運動会にフォークダンスはつきものだった。
「オクラホマミキサー」や「マイムマイム」がお決まりの二大フォークダンス。
転校を繰り返した私でも、それは全国区で相違ないメニューだった。

気になる異性と手をつなげる絶好のチャンス。
小学校も高学年になると、異性を意識し始めるのでお互い手をつなぐことに抵抗を示し始める。
モテモテの男子や女子ならまだしも、手をつなぐことを疎まれるもの（それは、わたし）も出てきたり・・
そんな経緯がフォークダンスを運動会から排除する動きに変わってしまったのかもしれない。

息子は息子で、ラジオ体操もいまだ覚えていない。
小学校時代、学校での準備体操は小学校オリジナルの体操だったのと、子供会のラジオ体操に参加しなかったためである。
子供会のラジオ体操は、母親である私の不徳の致すところで、朝６時前に起きられなかったから。
私が役員の当番の時にはどうにかこうにか起こして行ったものの、その年以外のラジオ体操はまったく参加しなかったのである。
中学、高校の準備体操がどういったものなのか知るよしもないが、ともかく彼はラジオ体操を覚えてはいない。
比して、私の子ども時代、運動会の練習にはラジオ体操から、なのであった。
指先の伸ばし具合、止めるところは止め、という動作のひとつひとつに先生の檄が飛んだ。
今から思えば、それを従順に守っていた自分も情けない、というかおかしい。
同じ時代に生きた夫が、そういう先生の指示をことごとく逆らい続けたのとはえらい違いである。

そんな息子の話をすると、今日中学の運動会を見に行っている友人は、すんごく驚いていた。
そこの子ども達二人は、ラジオ体操もフォークダンスも当たり前に高校までこなしているから。
全国各地の学校の状況を聞いたことはないけれど、「オクラホマミキサー」が大音量でほとんど流れてくることはないので、廃れつつあることは間違いないかも・・