「あの契約は無効だよ」と「あの契約は取消だよ」
同じことを言っているよだが、その内容はずいぶん異なっている。
「無効」も「取消」も、法律行為の効果を否定することでは共通しているが
「無効」は法律行為が初めからないのに対し「取消」はいったん
そのれを認めたのちに取消の意思表示があれば、法律行為の成立時まで
さかのぼって効果を否定するものである。
無効は、法律上当然のことであるから、その当事者はもちろん
第三者も主張することができるし、その期間も制限はない。
だから、
無効をを放置していても、時の経過のよってその法律行為が有効に
なることはない。
取消の方は、取り消すかどうかは本人の意思にかかっており
当事者の主観的な事情によって左右される。
また、一定期間それをしなければ、有効として確定しまう。