Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODYのブログ

ラリー参戦活動の模様や、その他関連情報をお届けします。

それは事件でした!(北米レース~フランステストの旅)

2021-09-03 23:54:35 | 活動情報

こんばんは、TLCの三浦です。

北米でのレース、そしてフランスでのチームテストを終え、無事健康に帰国できました。

今回のテストに参加した方、出入国関係者の皆さまにお礼申し上げます。

まだ帰国後の隔離期間中ですが、時差ぼけを治しながら現在は在宅ワークで

サラリーマンをやっているところです!

 

今回のチームテストは、なかなか路面環境の激しいグラベルコースで、ダカール2022からパートナーとなる

TOYOTIREさんのOPEN COUNTRY MT-Rのテストがメインでした。そのほかにもENDLESSさんのブレーキの

アップデートなど、LC200の集大成に向け、ダカールを戦うにふさわしいマシンに日々仕上がってきております!

 

↑僕たちも初めて行った場所で、Jumpセクションなどの立体的な動きもある高速系の

オフロードコース。WRCマシンもテストに来るらしいです!

 

↑写真では伝わりにくいのですが、硬い岩盤がむき出しになっている場所も多く、

走るラインを選ぶのが大変(汗)しかし、そんなところがダカールにとっては良いテストに

なります。

 

↑タイヤの限界性能を見極めるため、本番では絶対にやらないくらいまでタイヤを使い切り

データをとっていきます。タイヤも壊してもっといいものを目指して開発しているのです!

 

と、簡単にテストのお話を紹介しましたが、今日メインで紹介したいエピソードは

北米滞在時のある事件についてです!

 

当初ブログで書くつもりもなかったので、写真をほとんど撮っていなく、ここからは文章が

多くなるのでごめんなさい。

 

それは北米でのレース本番前のとあるテストデーの出来事でした。

予定のテストメニューを終え、ホテルに帰り、涼しく快適な部屋でほっと一息つこうとするのですが・・・

 

ドア開けた瞬間とてつもない違和感。。。

『暑い!?なんやこの湿気!?』

すると、なぜか熱湯シャワーが全開で、エアコンは停止。

天井は水滴だらけでところどころ滴るほどに。(この表現盛ってません(笑))

何が何だかわからず慌ててフロントに電話しようとすると、そこには1枚のメモが。。。

 

そこにはこう書かれていました。

『私はあなたが快適に過ごすために考えうる最善を尽くしました。しかし、あなたにはもしかしたら

 それが伝わっていないかもしれない。もし、不満や異論があるならば遠慮なくホテルに抗議してもらって

 構わない。』

 

最初、僕自身若干、かなり(!?)その状況にイラっとしていたので、

意味わからなかったのですが、何回か読み返して意味を理解し、怒りが焦りに代わります。

そう、その日はハウスキーピング用のチップを置き忘れて出かけてしまっていたのです。

 

そうか。。。この方は誠心誠意尽くしてくれて、自分の仕事に自信もあったのに、

僕からの意思表示がなかったから失望と怒りでこの文章を書いたんだなと。

 

最初は部屋を変えてもらおうと思ったのですが、

すごい乾燥地帯(←ここ後のポイント)のため、窓をあけているうちにどんどん乾いてきているのも分かったので、

申し訳ないことをしてしまったのは事実だし、これで部屋変えてもらったらなんか自分の負けだなと思い、

さて、どうしようか。と真剣に考えました。

 

そこで出した結論。僕も手紙を書こう!でした。

この手紙でいちかばちか明日のあなたを笑わせてみせよう!そう思いたって、

Google翻訳見まくって、書いた手紙の概要はこうです!

 

『ごめんなさい。僕はうっかりしていて、大切なものを忘れてしまいました。これは僕のミスで

 あなたの言う通り、あなたのサービスには何の不満もありません。それどころか今日のあなたは

 乾燥に苦しむ慣れない外国人の悩みを解消するために、湿度の管理までに気を配ってくれましたね!

 僕の国は蒸し暑いとはいえ、ここまでの湿度は必要なかったのだけど。。。

 でもそのお礼に、今日のハウスキーピングのチップはいつもの倍払うよ!(←実際はただ二日分まとめただけですが・・・)』

 

これがユーモアと受け取られず、余計に怒らせてしまったらどうしようとか

ビビりながら翌日はいつもの倍+αのチップを置いて出かけました。

 

そして、翌日。

その日のテストメニューを終え、ドキドキのオープン・ザ・ドア。

(こんなに部屋のドアを開けるのに勇気が必要だった日が過去にあっただろうか)

 

そこには、素晴らしいお部屋と新たな1枚の手紙がありました。

 

やり方が正しかったのか、どれくらい気持ちが伝わったかは定かではありませんが、

返事があったということは許してもらえたのかな?とほっとした瞬間でした(汗)

 

びっくりするような過去にない経験でしたが、チップというものが国によっては

大切な生計を立てる手段であることは忘れてはいけないことですし、

改めて今振り返ると、自分はこの方のように自分の仕事に対し、必要なことをすべてやったと

胸を張っていつも言えるのだろうか?とか、

はたまた逆に怒っているときにこうやって笑顔で許せるのだろうか?とか

色々自問自答してしまいます。

 

モータースポーツの武者修行という目的で出かけた北米の旅でしたが、

人ととしての在り方も見つめなおさせてもらえる素晴らしい旅になりました(汗)

 

絶対にこのブログ読んでないと思いますが、僕の部屋を綺麗にしてくれたあなた!

2度とチップは忘れないので、このことを今日ブログネタに使ったことも含めて

許してくださいね!(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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