Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODYのブログ

ラリー参戦活動の模様や、その他関連情報をお届けします。

社員のお仕事

2020-05-20 12:00:00 | その他

みなさん、こんにちは。TLCの三浦です。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は契約ドライバー(いわゆるプロドライバー)ではなく

普段はチームの母体であるトヨタ車体ではたらく会社員の社員ドライバーです。

↑社員ドライバーを表現しようとしてお蔵入りになった昔の写真(2018年撮影)

 

ですが、皆さんの前でお話する機会はドライバーの立場に立つことがほとんどですので、

今回のブログではあえて会社員の立場で自己紹介??近況報告??してみようと思います!

 

私はトヨタ車体の総務部広報室ダカールラリー推進グループに所属しており、

現在はグループマネージャーを務めさせてもらっています。

グループメンバーは3名で、私を入れて4名の組織です。

 

私たちの職場の業務を大まかに説明すると、

チームスタッフとの契約、ラリー車両の製作に向けた契約~部品手配、ラリーのエントリーやテストの企画・運営などの①チーム活動の運営業務。

↑データの記録など職場のスタッフもテスト等に参加しています(2019年撮影)

 

そして、TLCを応援していただくパートナー企業の皆さんを募集し、パートナーの皆さまの広告・宣伝・広報

活動の素材を提供する②スポンサーシップの企画・管理業務。

↑TLCを支えてくださる多くのパートナー企業の皆さまにプロモーションのご提案なども

させていただきます。(2019年撮影)

 

さらには、ファンの皆さまにWEBツールやイベント、報道関係者の皆さまを通してラリー活動・企業活動を

知ってもらうための③広報・PR業務。

↑映像編集業務に当たる角谷監督(角谷監督もトヨタ車体の社員です)(2019年撮影)

 

大きくこの3つに分類されます。

 

会社の一組織として運営していかねばなりませんので、当然決められた予算や、働き方の改善も

進めていかなければなりません。

これらを4名で分担して進めていくのはなかなか大変(とくに海外テストやラリーの時は私と角谷監督は

不在になるので職場には2名のみ!)ですが、社内の他職場の方々、パートナー企業の皆さま、

各業務ごとに関わっていただく取引先の皆さまの協力のおかげでなんとか

1年サイクルのダカールラリープロジェクトを回すことができています。

 

なかなか活動PRの中で表には出てきませんが、日本に残り、職場を支えてくれているグループメンバーの

2名のおかげでTLCはラリーに参戦できています。ダカールラリーは過酷と言われますが、

ラリー期間中は事務局も忙しくなり過酷です(笑)

現場の選手・スタッフだけでなく、職場も含めたチームワークがTLCの強みなんですよ!

↑Gメンバーの職場での打合せの様子

 

さて、普段はこの時期になると、年度初の海外テストが始まるタイミングで自分自身はドライバーとしての

準備業務と、会社員業務を並行して進めなければならない忙しい時期ですが、今年度は何よりもコロナウイルスの

感染拡大防止が世界共通の課題なので現在はチーム活動を自粛しており、いつもの5月より会社員の業務に

しっかりと携われる機会にもなっています。

↑ここが僕のデスクです。(数年前??若いでしょ??笑)

 

ここまでのお話をすると、ドライバーと会社員の2足の草鞋(わらじ)で大変ですね・・・なんて言われますが、

実は共通項も多く存在するんです。というよりも両者をそれぞれ普通にやっていたら、

人の2倍以上の能力がない限りとてもこなせません(汗)

ですから、ドライバー経験を会社員業務に活かし、会社員業務の経験をドライビングのスキルアップに活かす方法を

見つけて双方のレベルアップを図ることを考えながら過ごしています。

 

とはいっても、日常業務で競技相当のドライビングをする機会なんて当然ないですし、デスクワークも多いので大した

運動量もありません。なので、国内でも最低月1回は国内競技または競技相当のドライビングの機会を持たせてもらったり、

週1回はインストラクターの指示によるフィジカルトレーニングに充てる時間をもらっているので、この部分は通常の会社員の

生活サイクルとは少し違うかもしれません。

↑田口勝彦ラリードライバーによるドライビングレッスン中(2017年撮影)

↑Best Condition Work Out Gym山本トレーナー指導によるトレーニング中(2019年撮影)

 

では、共通項とは何か??

それは世界一を目指すこと(市販車部門で勝ち続ける)と、新たな付加価値を生み続けること

(前例のない仕事にチャレンジし、成果を出し続けること)は全く同じプロセスを踏むということです。

 

ドライビングの例の方が皆さんにはイメージしやすいかもしれません。

確かに私はドライバーとしての経験はわずか5年、ドライバーとしての心構えやスキルなど学ぶべきことは

たくさんあるので誰かに教えてもらう機会はたくさんあります。

しかし、その最終目的が教えてもらう誰かのコピーだけだとすると、仮に全てを完璧にコピーしたとしても

その方と同じ速さまでしかいけません。もっと簡単に言うと、その人に並ぶだけで、勝つことはできません。

 

ですから、誰かに教えてもらうにしても、こういうスキルを持ち、こういうクルマで、こういう走りをすれば

自分は勝利を信じて走れるんだ!というイメージをまずは作ることが大切なんです。

 

そして、その次にその理想像と現在の自分のスキルや経験を重ねてみて、足りないものを見出します。

最後に足りないものを補うための方法を探します。これが練習になるわけです。この段階で初めて一つの

手段として誰かから学ぶというステップが出てきます。

 

一方、モータースポーツは練習するにもコストがかかりますし、私は日常業務もあるので毎日練習だけに

全ての時間を費やすことは不可能です。では諦めるのか??そうではありません。寝る時間を削って

練習に充てるという方法もあるかもしれません。自身の会社での仕事を誰かに代わってもらうという

方法もあります。いろいろな方法がありますが、私が最も大切にしているのは練習の質をあげることと

時間の使い方です。

 

もし1時間かかって習得するスキルを30分で習得できたら・・・。

10回走って定着するスキルを3回で定着できたら・・・。練習する前にそんなことを考えながら

過ごしています。そして、日常生活の中でトレーニングに置き換えられるものがないかを考えます。

例えば電車で出張する際には車窓から線路上の目印を読みながら動体視力を鍛えることもできますし、

クルマの出張ならタイヤの空気圧などセッティングを変えながら移動してみることでクルマのことを

学ぶこともできます。(競技のような極端なセッティングは安全上できませんが・・・)

探してみると使える時間は意外にあるものです。

 

でも最初からこのように考えることができたわけでもないです。

こういうプロセスで考えることって、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、

仕事と全く同じとあるとき気づきました。仕事で温かいご指導を頂いたこれまでの上司の方々、

社内外の先輩の方々に感謝ですね(笑)

 

ドライビングの理想のイメージをつくるプロセスは、新たな企画アイディアを考えるプロセスと同じ。

足りないものを見出すプロセスは仕事で課題を具体化するプロセスと同じ。

トレーニング効率を上げる思考プロセスは、仕事で真因を考えたり、実行計画を立てたり、

関係者の協力(ビジネスとしての協力ももちろん含めて)を仰ぐプロセスと同じです。

↑職場でのミーティング(数年前撮影・・・いつか忘れました)

 

すなわち、ドライビングも仕事も分からないものを分かるようにして、それを実現するという

共通の思考があると思っています。

だからこそ、会社員業務はTLCのドライバーとしての仕事に生きていると信じていますし、

ドライバーの経験も仕事に生きると信じていて、僕にとっては2足の草鞋ではなく、

僕に任せてもらった表裏一体の一つのものと感じています。

 

正直、会社での仕事は厳しい目で見られる仕事があったり、めんどくさくて嫌いな

仕事だってゼロではありません。笑

ドライバーとしてやりたいこと、やるべきと思うことが会社員の立場では矛盾し、

苦しむことも時々あります。

それはクルマが好きで、クルマが乗ることが好きという気持ちが一番なので許してください。

しかし、ちょっと嫌な仕事だとしても全ては繋がっている僕自身に任せてもらえたことで、

何にも代えられない今の経験を生み出してくれる源です。

だから大切な仕事ですし、ネガティブな気持ちは全くないですよ!

 

早くクルマに乗りたくて仕方のない最近の日常ですが、

今会社員としての時間を充実させられる今が、さらに強いドライバーに僕自身を育ててくれると

思って、この時間を有効に使いながら過ごしていきたいと思います!!

 



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