劇場を丸ごと使うような映画だった。
カメラの位置はたぶん五ヵ所だったと思う。観ているうちに、自分がその家に浮遊している、埃のようなものな気がしてきた。
登場するのは仲代達矢演じる父親と、北村一輝演じるヨシオ(息子)の、ほぼ二人。ものすごいことになっていた。
生きて行くことがつづいて行くのが悲しかった。そこに希望が混じっているのが、悲しく感じる。なんだろう、これは。とりかえしのつかない過ぎ去ったものと、そこに強制的に混じり込む希望に、胸をえぐられた。それが現在だった。
小林政広監督、2012年。ユーロスペースにて。
カメラの位置はたぶん五ヵ所だったと思う。観ているうちに、自分がその家に浮遊している、埃のようなものな気がしてきた。
登場するのは仲代達矢演じる父親と、北村一輝演じるヨシオ(息子)の、ほぼ二人。ものすごいことになっていた。
生きて行くことがつづいて行くのが悲しかった。そこに希望が混じっているのが、悲しく感じる。なんだろう、これは。とりかえしのつかない過ぎ去ったものと、そこに強制的に混じり込む希望に、胸をえぐられた。それが現在だった。
小林政広監督、2012年。ユーロスペースにて。