




ふと「武士たらんものは正月元旦の朝、雑煮の餅を祝うとて箸を取初るより、その年の大晦日の夕べに至るまで日々夜々、死を常に心にあやつるを以って本意の第一とは仕るにて候」から始まる
大道寺有山の「武道初心集」を思い浮かべた。ここでは武士たるもの常に死を心に留めておけば日々の行動、心のありようが違ってくるのだと述べている。今は武士の世の中では無いが(この書が綴られたのも死が身近で無くなった平和な武士の時代)、居合道を通しその心を学ぶ我々は、初稽古までの日々、技のみならず、心を豊かに、人格を高める努力をする事も修行の一つであると思い至った。




冬休み期間各人の強く、太い根が地下深く確実に伸びていくことを願いつつ、初稽古の日を待つ。




