引き際
2016-06-21 | 武道
テレビを点けると東京都知事の退任のシーンが流れていた。連日の報道、辞職!
中国服購入の件で「柔道をしているので、、、」との弁に、武道家であれば引き際だけは と微かな期待をもっていたが、、。M知事の姿に美学はなかった。
つい最近、最後の武士といわれた幕末の盛岡藩家老楢山佐渡の最期について読んだが[全ての罪は我が一人に]と言い訳することなく切腹に臨み
花は咲く 柳は燃ゆる 春の夜に うつらぬものは 武士(もののふ)の道
と辞世の句を残し去っていったのだという。勿論介錯その他の方々に「ご検視のお役目誠にご苦労に存じます。」と口上を述べ、、。
佐渡については評価は分かれるところではあるが、前述のシーンを見ながら引き際の有り様を思う。
話は変わるが、M知事の一件!真偽のほどは分からぬし、烏滸がましい事ではあるが、同じ武道を嗜むものとして
「上下万民すべての人々に対して一言半句たりともうそをつくようなことがあってはならぬ。、、信用を失い、物笑いの種となる己が言った言葉について信が置けず、他人から聞き正されるようになっては一生の恥と考えよ」
と述べた最初の戦国大名 北条早雲 の言葉をはなむけに贈りたい。