2月25日
6:30AM。
携帯のアラームが鳴る。
起きなきゃ。。。でも、眠い。。。
7:00AM。
予備でセットしておいたアラームが再び鳴る。
起きなきゃ。でも眠たい。。。。でも、もう起きなきゃ遅刻してしまう。。
仕方ない。
重たい身体を無理やり起こして、とりあえずシャワーを浴びに行く。
熱いシャワーを浴びているうちに、少しずつ目も覚めてきたようだ。
今日は、試験日である。
身支度を整え、電車に乗って試験会場へ。
試験会場といっても、ふだん利用している「資格予備校」なので、特に緊張することもなく、自分の受験番号の書かれた部屋へ入り、席を探す。
この時点で8:30AM。
普段の僕にとっては深夜である。
身体が時差ぼけのような変な感じ。
しばらくして試験官の先生が入ってきて、試験の説明を始めた。
試験時間は2時間。すべて筆記。
昨日のブログにも書いたとおり、今回は身体がダルダルで試験勉強を満足にすることができなかった。
最初は棄権しようかなとも思ったけれど、すでに受験料も払っているし、試験の雰囲気だけでも感じてこようと、無理やり早起きして試験会場にやってきたのだ。
試験開始。
前半は無難な問題が続き、このあたりは良く勉強していたこともあり、良いペースで回答用紙に回答を記入。
問題は後半の大設問2つ。
勉強中、「きっとこのあたりって、試験にでるんだろうなぁ」と思っていた問題形式が見事的中。
しかし、僕はこの領域の勉強を充分にしていない。
やっぱり出題されたなぁ。と、思いながら、空白の回答用紙を眺めることしかできない自分。
調子がいいときにもっと勉強しておけば・・と後悔仕しても後の祭り。
結局、解答用紙の半分は空欄にしたまま、制限時間を終えてしまった。
なんだかなぁ・・・。
「高校生でも受かる試験」とたかをくくっていたのがまずかった。
この試験を少し甘く見すぎていたようである。
でも、6月にも同じ試験があるので、明日からその日に向けて勉強を再び始めよう。次回は少し上のグレードを狙ってみようかな。と前向きな決意。
試験が終わってお腹も空いたので、久しぶりにお気に入りのカフェでベーグルとカフェラテを食べる。
ベーグルってやっぱりおいしい。
そんなこんなでまったりしていると、携帯が鳴った。以前、東京勤務時代に僕の下で働いていた元アルバイトのO君からである。
僕が試験の結果をメールで送ったので、その返信のようだ。
O君:「まぁ、大丈夫ですよ。これから勉強すれば6月の試験で1級(最も上のグレード)目指しちゃっていいんじゃないですか?桐原さんなら普通にいけると思いますよ。」
と、励ましてくれた。この子はアルバイト時代からの付き合いになるが、本当にいい子である。自分の実力は自分が一番良く知っているのだが、嘘でも励まされると嬉しいものである。
しばらくして話題はお互いの近況報告になった。
O君は行政書士の資格と簿記1級の資格を持っていて、今は東京の会計事務所で働いている。小さい事務所なので給料は安く、サービス残業もあたりまえという状況ながらも、税理士試験を受け続け、毎年確実に科目合格の実績を残してきた。
(※税理士の試験は、科目合格制をとっており、一部の科目で不合格がでても、合格基準に達してる科目があれば、その科目に限り「合格」が認められる。一度合格した科目は期限なく「有効(合格のまま)」なので、極論を言えば、1年に1科目ずつ合格していって、規定の科目数が合格に達すると、晴れて“税理士試験合格”となることも可能なのである。)
そんな頑張り屋のO君だが、ここに来て新しい進路を考えていると言う。
専門職大学院への進学である。
会計系、経営系、法律系とまだ方向性は絞りきれていないようだが、会計系の専門職大学院を中心に考えているようだ。
O君はまだ20代中頃。これから大学院に通っても修士課程なら、卒業してもまだ20代である。
なんともうらやましい。
僕もこんな風になってしまう前は、会社勤めをしながら通信制大学(4年制:中退)に通ってみたりしたが、大学院に進学するまでの経済的、精神的余裕はなかった。
こんな僕でも、18歳で大学を受験したときは、将来、大学院で病態栄養学の研究をしたくて、院卒(最低でも修士)を目指して勉強していたのだが、なにがどうなったのか、今ではこんな生活である。
今思うと18歳での大学選択ミスは、僕の人生の始めての分岐点であったように思う。
それからなんだかんだと1時間くらい長話をして電話を終えたのだが、何か目標をもって頑張っている人と話をすると、自分も何かを頑張っていきたいなという思いがしてくるから不思議である。
O君との電話で妙なテンションになった僕は、通い詰めている駅周辺の大型書店を2軒ハシゴし、またしても8,000円相当の書籍類を衝動買いしてしまった。
その中の一冊。
『マーケティングで使う多変量解析がわかる本』(酒井隆/酒井恵都子)
こんな本、今更買ったって、使う機会なんてないのに、家の書棚の奥には似たような本が売るほど揃っているのに、東京勤務時代を思い出してどうしても買いたい衝動を抑えることができなかった。
内容は、重回帰分析は基本として、因子分析、クラスター分析、コレスポンデンス分析etc
う~ん・・涙が出るほど懐かしい。
マニアな話で恐縮だが、桐原のお気に入りの分析手法は、ここ数年、幅広い分野の研究・分析で使用されている「共分散構造分析」である。
結局、この分析手法を極める前に異動・退職してしまうことになるのであるが、今でも、僕が居候中の部屋の書棚の奥には、「共分散構造分析」関係の専門書だけで4~5冊はあると思う。案件遂行上の必要性から共分散構造分析専用の統計ソフトウェアを導入したときは子供がおもちゃを与えられたかのように喜んだ。
その部署で初めて導入する分析手法なので、誰も教えてくれる人はいない。
自分で勉強しないとどうしようもないのである。(というか、他の分析手法や統計解析ソフトの使い方などについても、自学自習という感じで、誰かが教えてくれるような部署ではなかったのだが・・。)
最初は、「観測変数」、「潜在変数」、という用語の定義を理解することから初めて、解説本(大規模書店で購入してくる。もちろん自費。)を何冊も読み分けながら、見よう見まねでデータを流しパス図を書いてみる。うまくいったと思っても、CMIN、GFI、AIC(←あまり気にしないでください。この分析を使うとこんな数値が出てくるのです。)などの適合度が悪く、悪戦苦闘。パス図を何度も書き換えることで、出力されるパス図がどんどん複雑化し「美しくなくなって」いく。他の多変量解析では見た目の重要性なんて問題にもならない(というか、しようがない)が、共分散構造分析では見た目の美しさ=見た目の直感的わかりやすさが分析結果の心象(特にクライアントから委託されて分析した場合など)に少なからず影響を与えると桐原は思っている。
・・・・・と、熱く語ってみたものの、自宅で多変量解析をすることはありえないし、今、住む街で共分散構造分析に金をだしてくれる企業なんて皆無だろう。
それ以前に、僕は無職で鬱病で「引きこもり状態」であるから、どこをどう歩いても、「すみません、これ、ちょっと分析してもらえますか?」なんて依頼があるわけもなく・・。
ちょっとだけ虚しいけど、この本は僕の記念碑の一つに加えよう。
今日は数ヶ月ぶりに早朝からずっと活動していたので、身体と脳がとても疲れてしまった。
さっき就寝前の薬を飲んだとき、メインになる睡眠薬は少し減量したのだけれど、すぐに眠れそうだ。
明日から、気持ちを切り替えてやっていこう。
久しぶりに前向きな桐原です。