3月31日
今日もR君からの連絡はない。
こちらから連絡をするのもやめた。
数週間後のある日に、「事故っちゃって入院してました~。」
なんて連絡がくることを願っている自分がいる。
理由もわからずこのまま関係が切れてしまうのは、とてもやりきれない。
昼過ぎに僕が起きて居間に行ったとき、母の姿はなかった。
昨日の乱れっぷりからして、車でどこかに気晴らしにでもいったのかと思っていたが、ほどなくして、スーパーのビニール袋を両手にぶら下げて返ってきた。
だが、表情は落ち込み、雰囲気も暗い。
家中が暗い雰囲気に満ちてしまったので、僕は薬を飲んで、いつもの逃げ場所、自分のベットに潜り込む。
なんだか勉強をする気にもならない。
ベットで携帯のテレビを見ながらダラダラしていると、急に携帯の画面が変わり着信音が鳴り出した。
以前にこのブログの記事で紹介したO君からである。
O君は、僕が以前仕事をしていた会社で、首都圏で勤務していた頃、僕の同僚が担当していた他の案件で募集をしていたアルバイト君の中から、僕が直接面接をし、政治力をつかって無理やり僕専属のアシスタントにしてしまったバイト君である。
今は東京の会計事務所に勤務し、税理士を目指している。
O君は五月の大型連休を利用して、今、僕が住んでいるところまで観光に来てくれるつもりでいるそうだ。チケットの予約をするにために、僕の予定を確認するために電話してくれたのだった。
彼は社会人になった今も、子供っぽいというか純粋なところがあって、「租税法が・・・、M&Aが・・・、会計監査が・・・、都内の景気は・・・、大企業と中小企業の格差は・・・」などとやや硬い話をしていても、なんとなく気が休まると同時に、彼の純粋なテンションにこちらのモチベーションも刺激されてしまう。
また、O君は、ことあるごとに「バイト時代に桐原さんから教わったことが今、役に立っています!」と言ってくれる。そんなたいしたことを教えたつもりはないのだが、社交辞令としても嬉しいものである。
結局、O君とは会計士試験の内容や税制、税理士事務所の現場と中小企業税務の実態、首都圏と地方の会計・経理職関連の採用状況などについて、思い出話を含みながら2時間も話し込んでしまった。
ここ数日、下がり気味だったテンションと体調も、O君の声を聞いて少し楽になった気がする。
このまま母のテンションも回復してくれれば、尚いいのだが・・。