意思による楽観のための読書日記

森の自然学校 稲本正 ***

人工物に囲まれた現代生活は、長い人類の生活から見ればまことに不自然、森と木に囲まれた生活こそが人間らしい生活ではないか、という主張。人類が生まれて400万年、縄文時代以降でも数千年、現代文明がもたらされたのは日本では日露戦争以降、つまり最近110年程度の話であり、それ以前はプラスチックも化石燃料も使われなかった。そうした時代と化石燃料によ
る生活の時代を比べれば、400万年 vs 110年、ほんのごくごく最近の話であることを認識する必要があるという。

筆者はまず、木で作られた製品の良さをアピール、本物の木で作ることの良さを具体的に訴える。木の加工、工具、木の住宅。そして森に入って遊ぶことの楽しさ、手入れ、里山の意味を訴え、森に囲まれた日本の良さと世界で日本ほど森に囲まれた国はないと説明する。国土面積の66%が森、という国はスカンジナビア3国以上であると。

森と林の違い、別のTVの知識ではあるが、林は人の手が入ったもので、森は自然のものだという。雑木林でも下草刈りや間伐は行うもの。筆者は森でも松の下などを掃除しなければ綺麗な森にはならないという。人間が森で癒されること、それは森が人間の誕生の場であり育まれた場所であったことではないかと。1997年に発刊された本である。


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