意思による楽観のための読書日記

人類が消えた世界 アラン・ワイズマン ****

人類が突如地球上から姿を消したら、世界はどのように変容していくのか。取材と調査によって描かれる未来像の本。人類誕生以来200万年としても、地球の歴史は46億年、500万を46億で除すれば、人類の歴史は地質学的に大した時間ではない。地球の歴史を一年とすると地球の歴史が46億年、人類の出現が200万年前、12月31日23時57分くらいに相当する。他の生物に比べて飛び抜けて発達した頭脳によって、牧畜や農業を発明し、都市化、工業化を推進し、個体数を爆発的に増やすと同時に、獲得した科学技術を用いて多くのものを産み出してきた。本書はこれら人類の歩みが、他の生物の生存とは比較にならないほど大きな影響を地球に及ぼしてきていることを実証していく。また本の中で紹介される、アメリカ大陸あった巨大動物による世界、それが新大陸に侵入した人類によって破壊されてしまったという理論。アメリカ大陸だけでなく多くの先住民的な暮らしに持続可能社会への期待が語られることがあるが、現実にはやはり人類は優れた力と絶滅者の血を引いている。

人類が消えてしまった世界を想像することで、人類がいかに大きな負荷を地球に対し与えてきたか認識することができる。この認識が、私たちの現在の生き方に変化を促し、人類がいつか滅びるまでの間、この地球と共生していくことを見いだせる人類の知性に期待したい。
人類が消えた世界
グリーン革命(上)
グリーン革命(下)

↓↓↓2008年1月から読んだ本について書いています。

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