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意思による楽観のための読書日記

地下水脈 森崇 俊 **

表の世界の動きの裏側には出自や宗教的背景の大きな流れがあって、表と裏の世界は血筋と信教でつながっている、というのがお話しのバックグラウンド。時代はバブルが弾ける頃の1992年から2012年までで、その間に起こる様々な事件や政権交代は、裏の2つの流れに引っ張られているというストーリーが、主人公である不動産業を営む井川巌流と宗教の主幹を務める傍ら投資で大儲けをする道長炎のビジネスと宗教活動の成功譚とともに語られる。

登場するのは実在する政治家を容易に想定できる阿南裕蔵、同じく政治家だった父親の秘書として修行中に井川巌流と道長炎と知り合い、後援会活動を通して支えあう間柄になる。阿南の周りにはヤクザや朝鮮半島の巨大宗教団体「万国統合教団」の創始者である李鮮民、北朝鮮から拉致被害者を取り戻す活動で貢献した総理大妻健太などが登場する。

さらには日本最大の宗教団体の名誉会長矢沢雄太、阿南の祖父で戦後の日本政治で活躍した沖希介など、実在する歴史的事件とフィクションが交錯したストーリー展開となる。

話の展開が早く、読んでいて飽きることはないが、話はシンプル、次々に起きている事件や政治の展開は全て裏に流れている水脈とつながっているのだという話。お暇な時にどうぞ。


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