

チェイサーにやられて韓国映画をもっと見たくなり「渇き」を見る。
病室で首筋から血を吸われて恍惚としてる表情もエロいが
裸足で夜の街を走る女主人公キム・オクビンを、
ヴァンパイア神父のソン・ガンホが追いかけて抱き上げて
そっと自分の革靴を履かせる、という一連の流れを、
足下のシーンだけで描いていたのがキレイでエロかった。
(これってラストシーンの伏線でもあるしね。)
でも、官能、というかエロさでは「パンドラの匣」の方がグッときた。
相当好きです、こういう映画。
とにかく映像がキレイ。
静かにキレイ。
川上未映子のバスでの初登場シーンも、
仲里依紗が庭でシーツと戯れてるシーンも、
KIKIがつくだにを食べさせてるシーンも、
とにかくキレイ。
そしてエロい。
夜中、患者のいびき(うなされてる?)を一発で止めて、
薄闇の中で主人公をスッと見つめあくびをしながら去っていく川上未映子も、
蒲団部屋で主人公にささやく仲里依紗も、
四つん這いで床を拭く川上未映子も、
「あ と で ね ♪」という仲里依紗も、
とにかくエロい。
結核療養所という隔離された(そして死の臭いもする)空間での
キレイさエロさなのでユートピア感がとても強かった。
自分もここであだ名で呼ばれて暮らしたい…という願望が芽生えますよこれは。
そしてもうひとつ。ルーティーンのエロさ。
病状を確かめる問診としての
「やっとるか?」「やっとるぞ」
「がんばれよ」 「よし来た」
のやりとりや、
患者の体を淡々と拭く。
という看護婦と患者のやりとり。
毎日毎日繰り返されているこのルーティーンを軸に
様々な時間の経過や、心情や、関係の距離感が表わされていて
それがなんだかエロくて美しいのです。
このエロくて美しい映像に菊地さんの声と音楽がプラスされて
さらにいい感じになっていて、
久々に何回も見直したいと思う映画だった。
言い忘れたけど、窪塚くんも最高です。
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