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ワンダフルなにか ビューティフルだれか

並べてみると 輪郭がつかめるかもしれない

もらとりあむタマ子と二代目井之頭五郎

2014-09-08 00:47:08 | 谷口ジロー

映画『もらとりあむタマ子』予告編





噂には聞いていたが「もらとりあむタマ子」の前田敦子がこんなに良いとは。


日本一だんごとママチャリとのり巻きが似合う女優前田敦子。この映画のジャンルはグルメでもいいんじゃないか。ただただ「食べる」という行為に魅せられる。それも、まずくも特別美味しくもない「普通にウマイ」という表現が一番似合う「普通のめし」を。汁がたれるロールキャベツも皿からはみ出したさんまもタッパーに入ったかぼちゃもきっと「普通の味」がするはず。
宮崎駿がかつて「働くために喰うのか、喰うために働くのかわからなくなるね」と言っていたが、「働かなくても喰う」という時期がない人はほとんどいないし食べ物の思い出はその時期の方が多いかもしれない。そしてそれは(少なくとも自分には)「作ってくれた人がいた」という事実を、スポーツネックレスをした父善次によって改めて気付かされる。
「今日なに夜」「何食いたい?」「にく」「豚?」「ぎゅう」と目を合わさず会話するシーンは二人の距離が良く出ている好きなシーンのひとつだ。

二代目でいきなり性別を変えるのもどうかと思うが、個人的二代目五郎は前田敦子に決定です。
というより「タマ子」の孤独のグルメを見てみたい。
ラストの溶けかけたアイスの食べ方(表情)もサイコー。


あと、タマ子が読んでいるマンガは何なのか気になったが、父の再婚話で自分の実家生活が危うくなった時に読んでいるのが「宮本から君へ」(豪華版)だったのが面白い。






↓のり巻きを頬張り、絶対立とうとはせずに鳩を安易に連写。前田敦子自身の動きの鳩っぽさ!

2013/04/27 MUSIC ON! TV シーズン・グリーティングID 春編「春の日のタマ子」1

松重豊はショーンコネリーである そして孤独のグルメあるある

2014-09-05 00:22:37 | 谷口ジロー





松重豊のことを「初代」井之頭五郎と密かに呼んでいる。







孤独のグルメはいつの時代にも通用するドラマだ。

設定が。

いつの時代にやっても(たとえそれが撮れたてでも)新しくない(し古くもない)。

だけど(だから)いつの時代でも、今と同じような人気を得ていける気がする。

テレビ東京は頭の片隅で、うすぼんやりとでいいから、二代目の人選を考えていて欲しい。

いや、もうテレ東じゃなくてもいい。

そこにこだわっていてはやっていけない。

年1で1クール。

志ある者たちが井之頭五郎の名前を、そしてドラマ孤独のグルメを食い繋いでいって欲しい。

日本のロジャームーアが、ダニエルクレイグが現れ、人々は世代ごとに違う五郎の思い出を語る。



そんな未来は、相当に楽しそうだ。










録画して後日見るとき、せっかくだから自分も飯を食べながら一体感を味わおうと試みるが、

五郎が食べ始める前にほとんどたいらげてしまう。

(この4シーズン何度試みても!「はらがへった」シーンあたりで必ず!!)

これも時代を越えてわかってくれる奴がいると信じたい。






Louis Vuitton Presents Travel Books Venice by Jiro Taniguchi

2014-05-22 23:31:23 | 谷口ジロー
Louis Vuitton Presents Travel Books Venice by Jirô Taniguchi (EN Subtitles)




いつのまにかこんな動画が。
谷口ジロー先生がヴィトンから本を出すニュースが一年前くらいに流れてきて
たまにチェックはしていたんだけどもう売りだされているらしい。


↓谷口先生in中野ブロードウェイ

Jiro Tanigushi - Literatur kulturübergreifend im Manga






原画展第四期と谷口ジローの味わい方

2012-09-30 22:43:18 | 谷口ジロー



台風接近の中、
御茶ノ水にて
谷口ジロー原画展最終期と、
原画展を締めくくるトークショー


原画展は第四期でこの日が最終日。
谷口先生、久住氏ともにこの回で手応えがつかめたという
第三話「東京都台東区浅草の豆かん」や
最近の作「東京都新宿区信濃町のペルー料理」など。
トークショーにて夏目房之介氏が
「豆かんをこんなにマンガで表現できたものはない」
と言ったように、もう、今すぐ食べたいレベル。
全期間にわたって驚かされたのは、印刷と原画とでは食べ物の絵の印象がまるで違う事。
他の漫画家の原画展には何度か行ったことがあるが、
カラー原画ではなくモノクロ原画でこんなに印象が違って見えたのは谷口先生がはじめて。
トークショーでその原因の一つであるトーンワークについての話があり、おもしろかった。
先生のトーンワークの凝り方はやはり有名らしく、トーンワークのみでフランスBD作品から
参加依頼が来たり(誰かは聴きとれなかった)、宮谷一彦氏のトーンを手伝った事もあるらしい。
トーンを炙って線を曲げる技法など、ただの読者には想像もつかないような手の込んだ事が
行われている事に驚く。


トークショーは、
劇画時代から今の作風への転換期となった坊ちゃんの時代についての話、
背景だけでモノが語れると気づいたという話、
「歩く人」からはじまる散歩モノ漫画が生まれていく流れ、
BD作家ブノワペータース、フランソワ・スクイテンと作品を交換し合った話や
編集者の何気ない一言が作品を産むきっかけになる事が多いという話
などをご本人の口から聴くことができた。
また、夏目房之介氏による
「背景の建築が主体である漫画を日本で描ける漫画家が谷口ジロー」
という話もおもしろく、
「父の暦」が谷口先生らしさがとてもよく出ている作品である
という話に共感。
遥かな町へが映画化されたりして話題になる事が多いが、
自分だったらこの作品こそ谷口先生を知らない人にまず勧めたい。


台風の影響で予定時間を切り上げて終了してしまったため
もう一つの大きなジャンルである動物モノについての話が
聴けなかったのが残念だったが充実したトークショーだった。
(関係ないが、進行役の明治大学准教授宮本大人氏の、
 二人のトークの最中にスクリーンに映す関連作品の内容とタイミングが絶妙で、
 とてもわかり易いイベントになっていたのはこの人の準備のおかげだと関心してしまった)



追記
書き終わって夏目氏のブログを覗いたら
同じように宮本大人氏の準備のすごさについて書いていた!!







谷口ジロー原画展 第二期

2012-07-20 00:21:11 | 谷口ジロー

谷口ジロー原画展 第二期に行った。
冷やし中華の旨そうなことといったら!
谷口先生の食べ物の画力を存分堪能した。


一点ものの作品を売りに出されたら買ってしまうだろうな…
メニューがすべて谷口先生の絵で表現されてる中華料理屋が
もしもあったら…
なんていう夢想をしつつ。



第三期ももちろん行く。
トークショーにももちろん行く(つもり)。

谷口ジロー原画展 第一期

2012-06-04 01:04:08 | 谷口ジロー

お茶の水
明治大学 米沢嘉博記念図書館にて
「孤独のグルメ」谷口ジロー原画展。

印刷された本に比べて
コントラストが低いというのか、
全体的に優しいトーンで原画は描かれていた。
谷口先生の人柄が現れているようで
見られて得した気分。

そして原画によって改めてわかったのが
食べ物の絵の凄さ。
これは印刷したものと全く違った。
あの素ラーメンの透き通るスープの旨そうな事と言ったら!!
ピザの具の描写も!!!
絵を見るなり、
「今すぐ会場を出てなんか食いたい!」
と思わずにはいられない。

原画展の注意事項に
「空腹では来ないでください」
と書くべきだよほんとに。

第一期には有名な
川崎の焼き肉の回の原画も展示されていて
谷口先生直筆のあの名台詞たちがあるのか?
と期待したが
「うおォん」の単語は原画の時点では書かれてなかった。
その後の「俺はまるで人間火力発電所だ」は書かれてあった。

久住昌之氏の原案原稿も展示されていたのだが
回転寿しの回の原稿の余白に
店の構造上、向かいのカウンターに座ってる人の口元だけが
見えるというあるあるネタがイラストで描かれていたのだが
「美女はけっこうセクシー。おばさんは座高が低いので口以外も見える」
ことが図示されてておもしろかった。


谷口先生の原画は孤独のグルメ以外も
もっと見たい。