原子爆弾と自我の開放

　午前５時朝刊に目を通す。中国の地域格差。米国で増加中の「ゲーテッド・コミュニティー」にひっかかる。朝日新聞朝刊の社説（中国）と時流自論（米国）のテーマである。

 

　確かに上海にもデリーにも浮浪者と言われる人の数は多い。中国は共産主義政権にもかかわらず、貧富の差が大きい。今後ＧＮＰが増えると格差は、はたして減少するのだろうか。この矛盾はソフトランディングが可能なのだろうか。共産主義と資本主義の融合という壮大な社会実験である。 　

 

　さてロシアにしろ中国にしろ自我を抑圧してきたお国は一旦自由経済に移行すると欲望が爆発するように見える。日本では経験のない格差が生じている。米国も新天地で自己の欲望を満たすためにやって来た移民者の国だ。それは今も変わらない。欲望を満たすことが米国経済の駆動力になっている。満たしても満たしきれない。なぜならどんどん移民してくるからだ。実際ＧＮＰは増える。しかも格差は埋まらない。さらに所得金額で見ると、より一部のひとに所得が集中しつつあるようだ。 　

 

　自我が暴走すると原子爆弾の使用に行き着く。これは今ではよく知られる事実である。目に見えない自己の核（人体をあやつる目に見えないなにものか）は地球に何をもたらしてくれるのか。地球外の生命ともうまくやっていけるのか。これこそが根本問題かもしれない。地球の将来はどういう姿になるのか。少なくともやはり６５億（今後は６４億から６５億に変更）の自我が共鳴できる世界を理想としたい。

 

写真は伊豆高原で。