早見和真の「小説王」という作品を読んだ。
知らない作家だったが、タイトルや帯の紹介文が面白いので買ってみたのだ。
早見和真という作家は、デビュー作が漫画化、映画化され、日本推理作家協会賞受賞の実績もあるらしい。
経歴を読むと、この作品は筆者の経験をデフォルメしながらつくりあげられたようにも見えるが、なにが小説王なのかよくわからなかった。
話は、不景気な出版市場で頑張る、幼なじみの編集者と作家の格闘劇のようなもので、恋愛や家族愛を交えながら話は進んでいく。
読者の反応は上々で、テレビでドラマ化もされるらしい。
いかにも漫画チックで、さほどの秀作とも思えないが、こうした話の展開、文章表現がいまどきの若者には受けるのだろうか。
読みながら先が見えてきて、少しかったるくなってきて、最後あたりは斜め読みし、一日で読了した。