光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

ゲルハルト・リヒター個展 “Painting” を観て

2016年02月18日 | アート 現代美術

2015年12月19日(土)、DOMANI展の後は、ゲルハルト・リヒター個展 “Painting”の鑑賞です。

実は、この日のメインはリヒター展で、DOMANI展は、同行のアーティストの方や時間的な都合で

たまたま鑑賞した展覧会だったのです。 でも、DOMANI展も良かったので、気分良く、リヒター展

に向かいました。 国立新美術館から、歩いて7~8分のところです。

Gerhard Richter “Painting”
会期: 2015年11月10日 (火) – 12月19日 (土)
時間: 11:00 – 19:00 (日月祝休廊)
場所: WAKO WORKS OF ART (東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F)

 

リヒターの作品を初めて見たのは、一昨年の《現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展》。 写真と油彩をつなぐような表現が凄いと思いました。

同じ日に国立近代美術館の常設展の油彩もみて、3度目が韓国三星美術館でのデジタルプリンティング作品。  さすが、現代美術のトップ集団のアーティスト。

 

まず、Paintingの作品を。 特にタイトルはありません。

抽象画で、ごちゃごちゃと塗りたくった絵は多く見ますが、リヒターの絵はきちっとした意図と、テクニックで仕上げられており、たたずまいが違います。 

会場で短時間、見たときは色彩とリズムに見とれましたが、こうして写真で見ると、水平に多くの層に分かれた各平面に、多数の人間や樹々、広場や

室内や緑野、川辺などが見えます。 リヒターはそんなつもりで描いたのではないかもしれませんが。

 

 

展示光景

 

 

 

 

こちらは、寒々とした海と空に、右上は緑の陸地に見えます。 うねるような縦の刷毛目のラインが、ダイナミックな躍動感を感じさせます。  

 

 

 

次の作品を観て、こんなことを考えました。 

観る → 網膜上の情報を脳内で処理 → 認識 ← 過去の記憶層と照らし合わせる・・・ことを瞬時に行いながら、心の奥底の本性、本能が

その認識の価値評価(高尚なものではなく、好きか嫌いか、いいか悪いか)を行う → それは、細部のディテールから全体感まで行きわたり、私の個性と

作品との対話結果になります。

この作品の場合、左上の部分と、右下の部分が、面白い、いいなと感じる部分です。 それから、全体にある刷毛目のようなスリットやライン

が、心にいい響き、律動となって入ってきます。  日本の現代美術家の川田祐子(祐の字は示編が正しい字)さんの作品にも、細部のディテールがこのスリットやライン

で構成されていて、いい響き、律動になっています。

 

 

 

この作品は、湖水に映る上下対象の光景がモチーフかな。

 

 

展示光景

 

 

 

 

 

 

 ガラスにラッカーで描いた作品。  光の干渉効果のような味が面白い。

 

 

 

 

 展示光景です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若い鑑賞者が多い。

 

 

 

 

オーバー・ペインテッド・フォトの作品。  ハガキ大の大きさです。  話によると、この作品で一つ200万円の価格らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この作品の作りは、わかりませんでした。

 

 

 

 

 

 会場展示ではありませんが、こんなパンフレットが置かれていました。

ゲルハルト・リヒター豊島プロジェクト     2016年春オープンで瀬戸内の豊島に、リヒター自身が展示空間もデザインしたガラス作品。

 豊島など、瀬戸内には現代美術の展示が多くあります。

近いうちに行きたいと思っています。

 

 

会場のビル光景。 ピラミッドをイメージしたデザインでした。

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして。 (marine-th)
2016-02-19 22:36:23
「小さな器に魅せられて。」のものです。
美しいものを観ると心が安らぎます。
ブログ楽しみにしています。
よろしくお願いいたします。
返信する
こちらこそ (te-reo)
2016-02-20 10:17:16
私も、いい器を見させていただくのが楽しみです。
コメント有難うございました。
返信する

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