2015年12月19日(土)、DOMANI展の後は、ゲルハルト・リヒター個展 “Painting”の鑑賞です。
実は、この日のメインはリヒター展で、DOMANI展は、同行のアーティストの方や時間的な都合で
たまたま鑑賞した展覧会だったのです。 でも、DOMANI展も良かったので、気分良く、リヒター展
に向かいました。 国立新美術館から、歩いて7~8分のところです。
Gerhard Richter “Painting”
会期: 2015年11月10日 (火) – 12月19日 (土)
時間: 11:00 – 19:00 (日月祝休廊)
場所: WAKO WORKS OF ART (東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F)
リヒターの作品を初めて見たのは、一昨年の《現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展》。 写真と油彩をつなぐような表現が凄いと思いました。
同じ日に国立近代美術館の常設展の油彩もみて、3度目が韓国三星美術館でのデジタルプリンティング作品。 さすが、現代美術のトップ集団のアーティスト。
まず、Paintingの作品を。 特にタイトルはありません。
抽象画で、ごちゃごちゃと塗りたくった絵は多く見ますが、リヒターの絵はきちっとした意図と、テクニックで仕上げられており、たたずまいが違います。
会場で短時間、見たときは色彩とリズムに見とれましたが、こうして写真で見ると、水平に多くの層に分かれた各平面に、多数の人間や樹々、広場や
室内や緑野、川辺などが見えます。 リヒターはそんなつもりで描いたのではないかもしれませんが。
展示光景
こちらは、寒々とした海と空に、右上は緑の陸地に見えます。 うねるような縦の刷毛目のラインが、ダイナミックな躍動感を感じさせます。
次の作品を観て、こんなことを考えました。
観る → 網膜上の情報を脳内で処理 → 認識 ← 過去の記憶層と照らし合わせる・・・ことを瞬時に行いながら、心の奥底の本性、本能が
その認識の価値評価(高尚なものではなく、好きか嫌いか、いいか悪いか)を行う → それは、細部のディテールから全体感まで行きわたり、私の個性と
作品との対話結果になります。
この作品の場合、左上の部分と、右下の部分が、面白い、いいなと感じる部分です。 それから、全体にある刷毛目のようなスリットやライン
が、心にいい響き、律動となって入ってきます。 日本の現代美術家の川田祐子(祐の字は示編が正しい字)さんの作品にも、細部のディテールがこのスリットやライン
で構成されていて、いい響き、律動になっています。
この作品は、湖水に映る上下対象の光景がモチーフかな。
展示光景
ガラスにラッカーで描いた作品。 光の干渉効果のような味が面白い。
展示光景です。
若い鑑賞者が多い。
オーバー・ペインテッド・フォトの作品。 ハガキ大の大きさです。 話によると、この作品で一つ200万円の価格らしい。
この作品の作りは、わかりませんでした。
会場展示ではありませんが、こんなパンフレットが置かれていました。
ゲルハルト・リヒター豊島プロジェクト 2016年春オープンで瀬戸内の豊島に、リヒター自身が展示空間もデザインしたガラス作品。
豊島など、瀬戸内には現代美術の展示が多くあります。
近いうちに行きたいと思っています。
会場のビル光景。 ピラミッドをイメージしたデザインでした。
美しいものを観ると心が安らぎます。
ブログ楽しみにしています。
よろしくお願いいたします。
コメント有難うございました。