光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

軽井沢そして東北,アート巡り #11 土門拳記念館「特別展 昭和の目撃者 林忠彦vs土門拳 ー林忠彦生誕100年ー」

2018年09月03日 | アート 写真

 第2章 昭和の貌

 時代の象徴という副題です。 このコーナは両雄の違いがはっきりしていて、楽しめました。

 

 

 

 

私が幼い頃に、笠置シズ子もエノケンも、テレビで見た記憶があります。 笠置シズ子はうるさいオバサンのイメージだったけど・・・・。 両方とも昭和23年の撮影。

 

 

 

 

 

右の、三木のり平の姿が絶妙。 丹下キヨ子も、こわいオバサンのイメージだったのですが、20代で、ファッションセンスのいい姿に、ほー。

 

 

 

 

 

左 コマーシャルのはしりとなる写真。 商品は、練炭七輪と電話機で、それらしいポーズの高峰秀子。 

右の写真は、土門が高峰秀子を、銀座1丁目から8丁目まで3回歩かせて、執拗に撮影したというエピソードが

残る作品。 高峰秀子の表情に、少し困惑は感じるのですが、でもプロの女優の意地も感じる。 

 

 

 

キャプションに書かれている状況下、ひばりのリラックスした姿を引き出したのは、さすが。 ひばり15歳。

 

 

 

 

原節子は、写真でしか知らない女優ですが、この笑顔を見ると素晴らしい女優だったんだろうなー。

 

 

 

  

 ロケ先の廃墟での休憩でしょうか、仕事を一旦、切り上げるスタッフの姿、そこに困った女優・歌手の山口淑子の艶めかしいポーズ

面白い作品。

 

 

 

 雰囲気のある写真でいいですね。

 

 

 

 

裕次郎の表情が生きています。

 

 

 

 林の作品としては珍しく、石原兄弟の表情が硬いのですが、でも、二人の微妙な陰影が立ち昇るのを感じる。

 

 

 

  

 永井荷風の自然な姿、岡本太郎の怪訝な眼差し、それぞれの個性が出て面白い。

 

 

 

 キャプションを見ると、執拗な土門の撮影に、梅原は怒ったとあります。 確かに、眼と口元がそれを語っています。

土門は、自分の美学で人物像を捉えようとして、相手を怒らせることが間々あったようだ。

 

 

 

 

 斎藤茂吉の写真は、街の写真館で撮ったような味気ない写真、キャプションの土門の言葉”病み衰えた姿をみて、何か胸が一杯で撮影も思うに任せなかった。” なるほど、そういうことか。

右の富本憲吉は、陶印を制作している姿ですが、いい味があります。 前回の記事で、富本がつくった土門の陶印をアップしています。 

 

 

 


キャプションに、吉川英治が”いい写真なら、原稿用紙何枚でも書けるようなイメージが湧いてくるものです。”と林にいい、林が深く心に

残る言葉としている。  私も、いい写真(芸術作品も)は、いろんなイメージが浮かぶというのは同感です。

 

 

 

 

山本周五郎、浦安の干潟で、いい雰囲気の写真です。  昔、よく読んだ作家です。

 

 

 

 

まだ司馬遼太郎の作品は読んだことはないのですが、何かと耳目に入ってくる作家。

林がクローズアップで撮った写真は、いろんなイメージが浮かびます。 細かく見ると、眼鏡には度が入ってないないですね。

このとき、司馬は46歳、特異な風貌も、マスコミ等への演出の思いがあるのかな。

 

 




似たテイストで、松本清張のクローズアップ。  凄い、この迫力は!

 

 


次回は、文士の肖像などを予定。


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