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光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

東京国立博物館 陶磁器(2010年9月)その4

2011年03月13日 | アート 陶磁器

今回の大災害で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
私も、11日は帰宅難民となり、東京駅や国際フォーラムビルで泊まる覚悟をしましたが、深夜に地下鉄が動き出し、バスなどを乗り継いで、未明の4時前に自宅に着きました。



さて、ブログは2月19日以来のトーハク(東京国立博物館の略)アート、陶磁器の続きです。
初代 宮川 香山作



宮川 香山の動物などを貼り付けた焼き物を、高浮き彫りといいます。 
私は、2009年10月の皇室の名宝展で、次の花瓶を見て、感動していました。





そのイメージがあったので、香山の高浮き彫りの作品を見てびっくりしました。 それは、2010年3月27日のブログで載せた、国立近代美術館工芸館の所蔵品です。
こうした作品で世界に名が知られたのですが、清朝の陶磁器を研究して作風が変わった彼の後期の作品が私は好きです。



最後に景徳鎮窯の作品を

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東京国立博物館 陶磁器(2010年9月)その3

2011年02月19日 | アート 陶磁器

尾形光琳と弟・深省の合作。  深省は乾山のことであり、巨匠の合作ということになる。
光琳の軽やかなタッチがいい。



高取は九州直方市の窯。  秀吉の朝鮮侵攻で連れ帰られた陶工・八山が開いた窯。
私の故郷の近くだったのに、高取焼きは知らなかった。 それというのも、窯の移転がかなりあること、八山が帰国願いを出して、藩主から謹慎を命じられたりして、不運な歴史が刻まれているようです。 しかし、小堀遠州に
気に入られて茶器として、有名な窯だった。  でも、今で言えば拉致されて日本に来た八山、どんなにか帰国したかったことでしょう。  結局、日本で生涯を閉じることになった。



志野独特のミルクを垂らしたような文様が温かみを放っています。



グニャっとした鉢の縁、色合い、鳥の絵柄、いいですね。

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東京国立博物館 陶磁器(2010年9月)その2

2011年02月17日 | アート 陶磁器

解説を読むと、日本からの注文で作られた花入れ。
1月30日のブログで紹介した加賀藩前田家江戸屋敷跡から出土した陶磁器もそうですが、17世紀当時でも国際的な文化交易があったのがわかる。



虫明は岡山の窯で茶席の焼き物としてよく用いられている。  確かに渋い色調は茶席によく合いそうだ。



伊万里の染付でも初期の作。 徳利の首から底にかけての曲線がいい。 持ちやすそうだし、絵柄も全体として見たとき、味わいがある。



中国の景徳鎮などの名窯に対抗しようと、中国の意匠を取り入れた伊万里の輸出作品。  後に独自の染付作品に発展していく礎の時期の作品として、当時の陶工の情熱が詰まっている。

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東京国立博物館 陶磁器(2010年9月)その1

2011年02月16日 | アート 陶磁器

東京国立博物館(略称トーハク)の作品紹介再開です。
トーハクに1回行くと、気に入った作品を四、五百枚撮ります。 解説も撮りますから、作品そのものは二百数十枚ですが、それでも膨大な量になります。  ネタ切れの心配はないのですが、整理してアップするのに少し時間がかかります。  この間、ナマモノの写真も撮れば、そちらを優先してアップするので、結局、紹介が遅れます。  今日、アップするのも昨年9月5日に行ったときのものです。
申し訳ないのですが、当然、今は陳列されていないものが多いことをご承知おき願いたいと思います。

薄い桃色で女性が好みそうな、風雅な作品です。



解説にも重厚な気分とありますが、まさにその通りです。



菊水というと、酒のブランドを思いだしますが日本的な美を体現した作品だと思います。



徳利の文様が面白い、私にはピエロの顔のようにも見えます。 両サイドの作品の説明は割愛します。



刺身やぬたなどの、お膳の飯碗などの向こう側に置くので向付けと呼ぶのですが、こんな小鉢で食べると、更においしく食べられそう。



京焼きとは対極をなす作品です。 じっくりと良さが伝わってきます。

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東京国立博物館 陶磁器 加賀藩前田家江戸屋敷からの出土品 その2

2011年01月31日 | アート 陶磁器

引き続き、加賀藩前田家江戸屋敷からの出土品など。 陶器片がメインなのですが、伝世品を紹介。



【染付八角瓢形徳利】  中国  景徳鎮窯  明・17世紀



【染付山水人物文六角水注】  中国  景徳鎮窯  明・17世紀



【染付八宝文大皿】    景徳鎮窯  明・17世紀



【色絵花卉文大皿】   伊万里・柿右衛門様式   江戸時代・17世紀



【色絵柏樹図平鉢】   伊万里(古九谷青手)   江戸時代・17世紀

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東京国立博物館 陶磁器 加賀藩前田家江戸屋敷からの出土品 その1

2011年01月30日 | アート 陶磁器

「日本の考古」(平成館)のコーナの一つに、東京大学構内(加賀藩前田家の江戸屋敷跡)から出土した陶磁器が展示されていました。





トルコのイズニク窯。  絵柄や色使いに異国の独特の香りがあります。
鎖国とはいっても、さまざまなルートで海外のものが入っていたのでしょうね。



ビールサーバーにピッタリ。



染付けのオランダ版でしょうか。 絵柄のデザインに東洋を真似てはいても、西洋の意識を感じます。



そして景徳鎮窯。 小さい皿で、このなかにこれだけの模様や絵を書き込んで雑になる心配がありますが全体として見ると、まとまっています。



出土品との対比です。  トーハクはこんな陶器片まで保管しているのにビックリ。

1 色絵福字鉢片(中国 漳州窯)    2 色絵蓮池水禽文鉢(中国 漳州窯)
3 染付脚付向付片(中国 景徳鎮窯) 4 染付銀杏形向付(中国 景徳鎮窯) 

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東京国立博物館 染付け、京焼き

2011年01月28日 | アート 陶磁器

トーハクの陶磁器シリーズ
今日は、青が美しい染付けと、昨日紹介した京焼きの赤の対比をご覧ください。

青の濃淡がそれぞれに美しい。



最初はそれほどとも思わなかったのですが、ずっと見ていると味わいが感じられた。



昨年、夏の「鍋島展」(サントリー美術館)でも見たような・・・。 それはどうでもよくて、爽やかな感じが漂っています。



桜と楓を絵柄にした作品で京の艶やかさが溢れんばかり。 染付けとの対比が強烈ですが、同じ展示コーナにありました。

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東京国立博物館 京焼

2011年01月27日 | アート 陶磁器

今日は出張先の大阪からです。
トーハクの作品から陶磁器の京焼を。
渋い中にも華やかさを感じさせる焼き物です。




絵柄はいまいちと感じるのですが、外形デザインの思い切りとバランスに感心。




山水画も含め全体のバランスが非常に好ましく、さすがは仁清。

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東京ミッドタウンへ 誇り高きデザイン鍋島

2010年10月10日 | アート 陶磁器

10月9日(土) 東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催されている「誇り高きデザイン鍋島」に行って来ました。
館内は撮影禁止なので、東京国立博物館で撮った鍋島の写真やWebから抜粋して掲載します。
東京ミッドタウンは初めて。  江戸時代は毛利藩下屋敷のあったところで、戦後は米軍、そして防衛庁庁舎として2000年頃まで利用されていたものを、防衛庁の市谷移転に伴い再開発された。 
下の写真は、サントリー美術館の入り口3Fフロアから。



国立博物館で撮った鍋島の写真です。 同じものが展示されていました。
「色絵柴垣図大皿」 江戸時代17世紀
鍋島の特徴がよく出ている作品です。  鍋島は佐賀藩の藩窯で、将軍家や上流武士階級に向けて制作された。



これも国立博物館で撮った鍋島の写真です。
「染付雪景山水図大皿」 江戸時代17世紀
これは、鍋島としては珍しい水墨画を手本とした絵画風の作品。 濃淡が素晴らしい。


動物の絵も多い。
「鷺文皿」



「染付松樹文三足大皿」
伝統的な吉祥文などの和様のデザインが多いなかで、このように垢抜けしたものも。


デザインとして、素晴らしいと思ったのはこれ。
「薄瑠璃釉染付花文皿」  説明不要ですね。 会場のショップでも、このデザインのものが多く販売されていました。



最後は、美術館の外から、美術館の入り口エントランスを見たもの。

明日は、ミッドタウンを紹介します。

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東京国立近代美術館 工芸館の展示から 6

2010年09月10日 | アート 陶磁器

工芸館もラストです。  赤のコーナから
金重 陶陽   1896-1967
備前緋襷筒水指
1959  陶器
金重 陶陽は
「備前焼中興の祖」と称される人間国宝。 渋い中にもモダンなセンスが。



 



加藤 土師萌
辰砂魚藻文壷
1951  陶器
加藤 土師萌は瀬戸市に生まれ、40歳で築窯独立、中国明朝の黄地紅彩を復元した人間国宝。
ドジョウが可愛らしく品のよい壷



田口 善国
ほおずき朱金蒔絵飾箱
1997 漆、蒔絵
大胆なデザインと端正さが同居。

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再び国立博物館 本館4  陶磁器

2010年05月26日 | アート 陶磁器

国立博物館の本館に戻ります。  陶磁器でいいなと思ったものを紹介します。
色が面白い。
 



デザインは面白い。  
 



織部も独特の雰囲気があります。
 



 



柿右衛門様式が確立された頃の作品。  品があります。
 



多彩な柄を組み合わせていますが、全体の印象はシンプルで優雅。



なんともいえない、深い藍色と絵が素晴らしい。
 



絵が鋭いですね。
 



まさに雪のイメージがぴったり。





 



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美術展のはしご  ルーシー・リー展2/2

2010年05月20日 | アート 陶磁器

ルーシー・リーの陶芸その2













この写真は作品の質感をよく伝えていると思います。 ピンクとグレーの色彩が、柔らかな美しさを醸し出している。
《溶岩釉大鉢(マーブル)》  1979年頃 愛知県陶磁資料館























象嵌したマンガン釉が線の外側に滲み出し、その様子が手紡ぎの毛を連想させることから「ニット」というニックネームのついている鉢。
《ニット線文鉢》1984年頃
東京国立近代美術館





この作品も気に入った作品ですが、実物は下の円筒部の色彩が黄銅色で,エンジの部分も朱色のほうに近かったと思います。




















《線文円筒花器(朱)》1968年頃 個人蔵

 



戦後のウェッジウッド社(大手陶器製作会社)のためのプロトタイプを制作したが、残念ながら製造はされなかった。 芸術と商売の兼ね合いの難しさだろうが、私は売れると思います。
《ウェッジウッド社のためのカップ(プロトタイプ)》
(一部)
1963年 セインズベリー視覚芸術センター寄託



パンフ写真にも取り上げられた青釉鉢。  確かに強烈なブルーでした。
 



最後に、最も気に入った青線文鉢です。 彼女が78歳の頃の作品です。
単純な線文ですが、キリッと引き締まった印象があり、なんともいえぬ気品を感じさせます。
《青線文鉢》1980年頃 個人蔵



こちらも似たデザインの《白釉青線文鉢》  1979年 国立近代美術館





 

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美術展のはしご  ルーシー・リー展1/2

2010年05月19日 | アート 陶磁器

17日(月),母が救急車で運ばれ入院したとの報で18日まで大阪に。 
肺炎で心臓にも問題があるらしく、集中治療室で人口呼吸器をつけていました。  幸い、悪化する方向ではなかったので、東京へ戻ってきました。
奇しくも、18日は、肺炎で入院していた父が退院した日でした。 姉二人と、手分けして対応しましたが、94歳の父と92歳の母、何とか頑張って少しでも長生きしてほしい。



さて、間が空きましたが、美術展の続きを。
今日は、ルーシー・リー展です。  ルーシー・リー、お恥ずかしい話ですが、私は初めて聞く名前でした。



1995年に93歳で亡くなりましたが、その生涯は陶芸制作に捧げられていました。



(撮影禁止でしたので、パンフ等からの紹介です)



釉薬を調合しているルーシー・リー。  インタビューのビデオが放映されており、その中で「自分はまだ十分でない」と大家になっってもリーは謙虚な求道の姿勢でした。



ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれたルーシーは、工業美術学校に入学し作家として活動開始。
下の写真は24歳頃の作品。 実物はもっと鮮やかな色でした。




ルーシーは1938年、迫害を逃れ、英国ロンドンに亡命。  1940年頃、新石器時代の土器の線刻をヒントに、掻き落し技法に傾倒し彼女の代表的な技法に。
48歳頃の作品 「黄柚鉢」



1960年代になると、全体に厚い釉薬をかけた「溶岩釉」という技法が彼女のレパートリーに加わる。





この器にはびっくりしました。 まるで苔が全面を覆っているかのようでした。

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国立近代美術館 陶磁器2

2010年03月27日 | アート 陶磁器

国立近代美術館 工芸館での陶磁器の続きです。
見ていくと、私の好きな初代宮川香山の作品がありました。
清楚ですがすがしい作品をみてきたので、本作品は異様でした。 リアルな鳥の飾りがスゴイ。



この写真は、美術館が用意した紹介写真です。



香山のもう一つの作品。 これは香山らしさが感じられる。



華やかな柄の陶器をどうぞ。



ところで、また九州へ行くこととなり、4日ほどお休みします。 それでは

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国立近代美術館 陶磁器

2010年03月25日 | アート 陶磁器

今度は、近代美術館の陶磁器です。  さすがに現代の巨匠達の作品、進歩を感じさせます。
しかし、昨日の景徳鎮窯の作品も、優雅さでは負けていません。



 





 





 



 





 



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