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光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

ヨコハマトリエンナーレ2014   BankART Studio NYK #1

2014年08月26日 | アート 現代美術

ヨコハマトリエンナーレ2014 が続きます。

8月16日に行った BankART Studio NYK

「BankART Life Ⅳー東アジアの夢」と題された展示です。

BankART 1929という元は倉庫ビルだったようなところが会場です。

 

 

1階のショップには、こんな人形が吊られていました。

 

 

2階   右端は、中原浩大の《夢殿》  オリジナル:1984、再制作:2014

     左側の白いオブジェは同じく、中原浩大の《持ち物》  オリジナル:1984、再制作:2014

 

 

左側の壁画は、浅井裕介氏の作品。  手前のガラスケースに魚の彫刻?

 

 

 

その魚がこれ。    中谷ミチコさんの作品。  キャプションは探せませんでした。  

この魚ちゃん、我が家のワンコ”キラ”に似ていて、親近感が。

 

我が家の”キラ”

 

 

資料アーカイブの部屋には、半身大の人形2体。明治、大正期のお嬢様(大阪弁ならイトハン)がニッコリ。

関本幸治氏が作家?

 

 

部屋の奥から撮ってみました。

 

 

2階中央のフロアでは、演劇のリハーサル中、指導者はアジア系で英語で指導していました。

 

 

窓から赤レンガの建物がみえます。

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ヨコハマトリエンナーレ2014   やなぎみわ作品 

2014年08月24日 | アート 現代美術

新港ピアでの やなぎみわさんの作品について、紹介します。

8月22日(金)13時から行われた、作品である”移動舞台車”の展開イベントに行ってきました。

左端の方がみわさん。  関係者に説明しているようです。  関係者の方もアート関係でしょうか、ビジネスマンのファッションじゃない。

 

 

移動舞台車を展開・操作するコントローラーを紹介する展示関係者。  みなさんこのプロジェクト(Stage Trailer Project)のTシャツをきています。

 

 

開始前の挨拶をするみわさん。  台湾での製作経緯やその背景文化、2年後予定の舞台車を使った演劇公演予定など、パワーが満ち満ちていました。

そういえば舞台車の紹介で”この子”と呼んでいましたね。  また子育てにはお金がかかるので、ネットを介した寄金の呼びかけがありました

寄金された方は、ご芳名が、この翼竜の羽根の部分に記載されるようです。

 

さて変身開始!

 

 

 

変身完了。  笑みを浮かべるみわさん。  ちなみに描かれた花は”夏芙蓉”

そんな花があるのと思われる人もいるでしょう、(私もその一人)  中上健次がつくったイメージ上の花で、やなぎみわさんが舞台背景として制作し作品にした。

 

 

 

 

舞台の袖の垂れ幕も、強烈。  

 

制作協力に三つの大学名があります。  学生達が描き、貼り付けるといった制作風景の映像も見ました。

 

 

幕の左下には上陸しようとするゴジラ!

 

 

 

 

 

左サイド。 いろんなものが描かれています。  一見、銭湯の看板風ですが、あえて狙ったアート作品、色調も面白い。 

 

 

左袖から見ると、燃え上がるような夏芙蓉が迫力。  夜の野外会場で見るのが楽しみです。

 

 

後姿も絵になるとみわさんが、言っていたのですが、撮影中は忘れて、翼竜の展開写真は不完全な位置からの撮影です。

 

そのため、ヤナギミワさんのfacebookサイトから 背面の写真を転載させていただきます。

 

 

 

 

 

 

”移動舞台車双六”が扉に貼られていたので撮りました。  この双六に、やなぎみわの旅公演への思いが書かれています。

また、双六の道中は外装の台北国立芸術大学、内装の京都芸術工科大学、両サイドの垂れ幕の東北芸術工科大学の制作光景

そして台湾の工場での製作組立光景が配置されており、考えた双六・ポスターです。 会場のショップで100円で買えます。

ポスターが、”金鳥きたりて・・・” なぜか蚊取り線香のCMが思い出されました。

 

 

翼を広げるイメージが確かにあります。

 

 

ここからは、ヤナギミワさんのfacebookサイトから 少し、引用させていただきます。

オープニング時の展開。

 

オープニングで披露されたポールダンス。  ダンサーはマリリンさん。
(オープニング時のみで今後もダンスの予定はないらしい)

みわさんが冗談でしょうが、「私も筋肉を鍛えてポールダンスをやれるようになりたい・・・」観客倍増ですね。

 

 

台湾でのポスター写真撮影の場所だと思います。

 

 

本牧ふ頭に到着した舞台車。

 

 

2014ヨコトリ’ ノーツ展(高島屋7階画廊 8月20日~26日)でやなぎみわさんのエスキース作品。

舞台車で上演予定の中上健次作「日輪の翼」演出プランで、みわさんの書き込みが一杯ありました。

 

 

 

最後に、私がやなぎみわさんを初めて知った作品。 「My Grandmothers」の一コマ。

その後、「エレベータガール」など、写真雑誌などで見ただけで、フォトアーティストと思っていたのですが

エネルギッシュでスケールの大きい現代芸術家ですね。  

 

是非、新港ピアの会場で実物を観てください。 

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ヨコハマトリエンナーレ2014 新港ピア #2

2014年08月21日 | アート 現代美術

もう一つ、唸る作品を

 

 

 

トラクター風の躯体に、なんというスクラップの塊!

 

 

 徹底して観ましょう。

左側ボディのスチール棚

 

 

 

みんな、かっては有用なモノ、記録として存在したものたち。  用いた人がいなくなる、あるいは用いた用途が終わったスクラップたち。

 

 

 

車内のまた凄いこと。

 

 

 この写真。結婚記念写真やらなんやら。  私には関係のない内容だから、インパクトはないのですが、仮に私に関係する写真だったとしたら

記憶が巡り巡って、1日、この部屋にいても飽きないかもしれない。

 

 

 前部のボイラーからは時折、水蒸気がでます。   ボディ右側です。

 

 

こちらはショーウィンドウにスクラップです。

 

 

   

 

 

 

 

 

 

後部には絵画作品のパネルを差し込んでいる。 

端の部分しか見えない絵が、東京国立近代美術館でみた「現代美術のハードコア はじつは世界の宝である」展 

でみた市場価値〇〇億円の絵画の一部に見える。

 

 

 

また左サイドにきました。

 

 

前部。  見学者も様々な格好をしています。

 

 

 

 

 

 会場内の特設カフェレストランでカレーを注文。 プラスチックプレートにはしょんぼりでしたが、味は海軍カレーの本場、グッド!

 

 

 外もテラス席になっていて、中年カップルが楽しそうでした。

 

 

 最後にやなぎみわさんの作品。   移動舞台車で、中上健次の演劇を行う舞台。

 

 

 それにしても、大掛かりな作品、そしてプロジェクトです。  今日はこの程度にして、別途、紹介したいと思います。

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ヨコハマトリエンナーレ2014 新港ピア #1

2014年08月20日 | アート 現代美術

8月16日(土) 横浜美術館再訪 → 新港ピア(展示会場)→ BankART1929 と巡ってきました。

横浜トリエンナーレ2014   のメイン会場が横浜美術館と新港ピアで、BankART1929 は連携展示です。

結論からいうと、どの会場も面白い! 

で、私の感性に響いた作品を紹介します。

と言っても、下の写真は作品ではありません。
11時前に美術館に着き、新港ピア行の無料バスに乗ろうと裏玄関に行ったのですが、「バスは12時からです。

仕方なく、美術館の「CaFe小倉山」でタイアップ企画の、”コバルトモヒート”を注文して出てきたのがコレ。

 

さ~飲もうと思ったら、ただいまからアート・ビンで作品投棄が始まりますと放送が・・・・

それっと、カメラを持って、アート、ビンの前に行って待つことしばし、(作家が遅れて着いた)

投棄も終わって、CaFeの席に戻ったのは17分後でした。  その時のモヒートがこれ。

モヒートの語源って、’濡らす’という意味らしいのですが、ピッタリになってしまった。

 

 

ここから新港PIAの展示作品

 映像作品などが結構あり、ヘリコプタや飛行機が次々と海に落ちる映像(もちろん飛行機等は模型)が印象に残った。

 

広い空間の会場と、港の設備が遠景になり、これだけでアートになります。

 

 

第11話はキャプションを撮り忘れたので、公式Webサイトから

第11話:忘却の海に漂う

すべてを見終わった旅人(観客)が、最後に目にするのは、茫漠たる忘却の海。
沈黙、ささやき、死(と生)、無、カオス、帰郷、光・・・。記憶や情報がおよびもつかない深くて広い海。
旅人はこの忘却の海へと漂流する。それは、それぞれの到達点を探し出すための、それぞれの旅立ちでもある

 

 

イライアス・ハンセンの作品が目を引きました。

 

 

 

 タイトルが面白いですね。

 

 

 この作品、自然にハイキー(露出オーバー)で撮りました。
棚の上段にはヌードのトランプカード、ぶら下げられたフラスコには押印。
意味合いは分かりませんが、全体のバランス、色合いは面白い。

 

 

 

この作品も面白い。

 

 

上の写真の左側の棚部分をアップ。  ヌードトランプが目についたのですが、その隣の首と手のない人形にドキリ。

 

 

 

 

 

 

 

ウーン、わからないけど、ぶら下げられたガラス瓶類がいい感じだ。

 

 

 

 

同じ部屋にあった別の作品。   上の棚には枯れた草叢にコップが埋まったような写真???

 

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ヨコハマトリエンナーレ2014 夜間特別内覧会(2014.8.8) #2

2014年08月16日 | アート 現代美術

この作品、能楽に由来しているせいか、感性が合います。  モノトーンのような色味もいい。

 

 

幻想と現実を見事に表現している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日は日本国憲法をラップするイベント(CASE)があったようです。  そのときにこのターンテーブルは使われたのでしょうか。

 

 

自動的に鎚が下されていた。

 

 

 

 

 

 

裏側がテニスコート。 中央には大きな鏡が横切り、ネットは鏡に穴をあけて表現しています。  

 

 

 

 

 

そして監獄。   ガードマンがぴったりじゃないですか。  それにしてもお金のかかった作品。

 

 

 

吉村益信「反物質:ライト・オン・メビウス」 (1968年)
大分県立芸術会館蔵

 

 

この作品、最初はガレ風のランプで面白いと思い撮ったのですが、よく見ると、18歳未満×ふうの作品。

作者を調べると、ユダヤ人強制収容所に入れられながらも医師の母のもと、看護婦をして生き延びた方。 47歳で亡くなっています。

 

 

 

アリーナ・シャポツニコフの作品が並んだコーナ

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ヨコハマトリエンナーレ2014 夜間特別内覧会(2014.8.8) #1

2014年08月15日 | アート 現代美術

横浜トリエンナーレ2014  夜間特別内覧会に招待していただき、8月8日(金)夕、行ってきました。

じつは、早めに行って、コレクション展も見ておく算段でしたが、トリエンナーレ会期中は、コレ

クション展はなし! 何も知らないで行った美術展でした。

仕方なく、早めの夕食を済ませ、美術館前のベンチに座って、撮ったのがこれ。

左の青い数珠玉のような彫刻、たぶんアート作品だろうな・・・ぐらいな感じで見てました。 幼児が近寄って触ったりしてました。

後で解ったのですが、今回のトリエンナーレ作品の一つで、

ギムホンソックの《8つの息(MATERIAL)》  

です。  ブロンズに青い塗装をしているのだとか。

そして、空を見上げると、なんと美しい青色!

 

タイトル ・ コンセプト / 展覧会概要
Title / Concept / Exhibition Contents

ヨコハマトリエンナーレ2014
「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」

ヨコハマトリエンナーレ2014
アーティスティック・ディレクター
森村泰昌

忘却の海へと向かう冒険の旅

ヨコハマトリエンナーレ2014がめざすのは
芸術的冒険の可能性を信じるすべての人々
そして、大胆な世界認識を持ちたいと望む
すべての人々と共に
「芸術」という名の舟に乗り込み
「忘却」という名の大海へと
冒険の旅に出ることである

 会期は、8月1日(金)ー11月3日(月・祝)です。

 

以下、何話にか分けて、展示しています。  私は、森村氏のタイトルコンセプトや、各話ごとの説明が煩わしく、会場では素通りしましたが

後で読むと、一応、ストーリーはあるので、紹介します。   

 

 

この作品はキャプションを撮り忘れました。  ぶれた写真ですが、それがあっているような。

 8月17日補足 作品名がわかりました。
マルセル・ブロータース  1924-1976 
《猫のインタビュー》
アーティストが愛猫に、絵画作品や美術をめぐる状況について意見を求める音声作品で、ネコがニャーオと鳴いていました。 
撮影禁止マークがあったのですが、キャプションが部屋の前にあったので見落としました。 ぶれちゃっているし、掲載削除の連絡があれば削除する予定です。

 

 

 

コンセプトは、わかりますが、でも小学校の教室に作品を並べた昔の光景が思い出され、特に感動はなく通り過ぎました。

 

 

 

 

 

箪笥の上にあるテレビにはお尻とウンチ、うーん。

 

右側の「億万長者」。 意味合いは分かりませんが、面白いとは思いました。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここの会場では、奈良原一高の写真作品「王国」『壁の中』を神妙に見ました。

撮影禁止だったので、紹介できませんが、過去に東京国立近代美術館で撮った作品以外の作品もあり、あらためて作品力にぶるっ。

 

 

 

  

 

 

この作品、何かを検知して、太鼓が鳴ったりしていました。

 

 

以下、8月16日に再訪した時の写真です。

埃を検知して楽譜化し楽器を鳴らしている。  作者は電気の知識もプロはだし。

 

 

 

 

 

古い電磁リレーが合っています。

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東京都現代美術館  クロニクル1995-、椅子のモアレ

2014年08月10日 | アート 現代美術

 前月になりますが、7月19日(土)、東京都現代美術館に行ってきました。

 このところ現代美術の鑑賞が多くなっています。 

 

 

都の美術館は撮影禁止です。  国立博物館や一部の民間美術館も、撮影OKのところが増えているのですが残念。

画像はWebサイトから引用させていただき、簡単に紹介します。

展示の初めは、船越桂。 独特のスタイルの人形ですが、妙にリアル。

 

 舟越桂  
遅い振り子  1992
楠に彩色、大理石、鉄  91×58.2×44.2

 

 

ホンマタカシの写真・・・ブルットこない。

 ホンマタカシ《「東京郊外」幕張ベイタウン、千葉県美浜区》1995-1998年

 

暗い部屋で、電光掲示板に文字が走っているのですが、特殊メガネをかけないと

文字が読めない仕掛け。   ブルッとこない。

 八谷和彦《見ることは信じること》1996年、作家蔵、撮影:大島邦夫

 

 

良かったのは奈良美智の1995年頃の作品、画像はありませんが、独特の少女などの萌芽

がありました。

 

 

森千裕は初めて聞く名前でしたが、ポップアートに面白さを感じました。

 森 千裕
レモン・ニュース(フレッシュ)   2009
アクリル、フェルトペン、鉛筆/ケント紙、木製パネルにマウント  130×186

 

 

B1のレストラン前の人工池風景。  この現代美術館の建物もデザイン的に凝っています。

しかし、レストランは不愉快でした。 広い部屋で、席は空いているのに客を待たせて、座らせないので、キャンセルして帰りました。 

 

 

 これも作品?

じつは、私の部屋の椅子です。

 

 

 

 ネットを張った椅子で、白のウェアをかけたら、モアレのような模様が浮かんできました。

 

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キネティック・アート展を観て

2014年07月24日 | アート 現代美術

7月7日(月)キネティック・アート展のブロガー内覧会に行ってきました。

 

 

損保ジャパン本社ビル42階にある、損保ジャパン東郷青児美術館の窓からの眺め。 18時36分

雨上がりの夕暮れ、右の黒くなったところは明治神宮内苑

 

 

開会までの待ち時間

 

 

会場入り口には、後援のイタリア大使からのメッセージ。  アメリカのポップ・アートに凌駕されたんだ。

 

主催者の挨拶

 

以下、作品です。  なお、撮影は美術館より特別の許可を得ています。

 

 

右側の作品

 

 

このコーナの作品が気に入りました。

 

 

規則的に並んだ縞模様に、モアレが発生しています。

 

 

色彩も強烈だし、歪んだ空間も迫力があります。

 

 

 

 

 こちらは、動く仕掛けがありましたが、私にとってはイマイチでした。

 

 

 まさに動くアートなのですが、アーティストであって、工作のプロではないため、つくりがチャチなものも見受けられました。

 

 

 

 

 

 エントランスのポスターがいい。  ただ、美術展の数の多さに驚きます。

 

 

帰りに窓からの夜景を。   19時42分

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現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより  その3

2014年07月05日 | アート 現代美術

この企画展、図録(¥2200)を買うとじつに面白い。

表紙

 

 

裏表紙

 

冒頭にヤゲオ財団からのメッセージ。 

 

 

 

 

チェン氏のアートに対する好みは、”色鮮やかなこと” ”強いこと” ”強烈な色彩” と述べられています。 会場の作品はまさにそうです。

私の好みもチェン氏と共通するのですが、もう一つ情感が加わります。

 

 

ページをめくっていくと、台北のチェン邸の写真。  美術館ですね。

 

 

邸宅の内部。

 

 

香港の邸宅内。

 

 

東京の邸宅内。

 

 

これも東京の邸宅内。

 

 

ヤゲオ財団所蔵の主な彫刻作品。  草間彌生の南瓜も

 

 

 

そして展覧会の冒頭のイントロダクション。

 

以下、図録での作品紹介が続きます。

 

 

そして、この展覧会のキュレータである保坂健二郎氏(東京国立近代美術館)のQ&A形式の解説が面白い。

なぜ美術館でコレクターの展示会が行われ、現代美術が「世界の宝」と呼ばれたのか?

と題して、アート・マーケットの”今”が語られます。  

美術館とコレクターの”力”関係の変化、アジアの力の増大

そして、そもそも美術作品の「値段」はどうやって決まるのか?

など、小説のように一気に読んでしまいました。

 

 

もう一度、この展覧会に行こうと思っています。  

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現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより  その2

2014年07月04日 | アート 現代美術

 

 

 

マン・レイの絵画。 この絵がバスルームに飾られている絵で、バスルームの写真パネルも展示されていました。
(湯気等で作品が損傷されるような環境ではないです。) 

 

 

 

 このオブジェ、実物の色は素晴らしかったのですが、図録の発色は、ダメですね。

 

 

 

 壁にかかった絵はマーク・タンジーの《サント・ヴィクトワール山》  1987年/油彩・キャンバス

 

 

 

 

 

 

 

 ゲルハルト・リヒター の作品は一番多く展示されていました。

写真を絵画で描いているのですが、粗い走査線のようなタッチが微妙なマチエールを醸し出し、面白い。  赤ん坊がリヒター、叔母の悲劇などの

背景を知らなくても、引き込まれる絵です。

 

 

 

 写真作品。  正攻法で時間と空間を切り取っています。

 

 

 

 

アンドレアス・グルスキー 1955年-

《V&R》 2011年 タイプCプリント  250.3×508.3×7.4cm

 

モデルが歩くキャットウォーキングを、多重撮影、合成で横5mの大作にしたもの。  ヴァーチャルだけど写真の持つリアリティもあり、面白い。

 

 図録のスキャニングに無理があり、中央のモデルが切れてしまいました。

 

 

 

 

 

 

フランシス・ベーコン

怪奇ですが、色彩やタッチ、三部作の構成は見事です。
 

 

 

 

奥はピエール・チェン邸のダイニング・ルームでしょうか。  ピーター・ドイグの《カヌー・湖》1997年がかかっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロン・ミュエク 1958年-

《若いカップル》 2013年 /ミクストメディア  80×43×23cm

日本の生き人形や、蝋人形など、本物そっくりに人形を作ることは、以前から行われていましたが、この人形は

生身の温かさが伝わってくるような味があり、アートの領域です。

 

 

怪傑ゾロをモチーフにした作品。  不思議な味があります。

 

 

イギリスだと思いますが、チャッツワース・ハウスでの展示風景。

 

 

 

あえて作品価格には触れませんでしたが、平均で一作品あたり20億円ぐらいでしょうか。

 

 

どなたかが、国際秘宝館のチラシのようだといっていた展示会のチラシ。 あえて、こうしたのは分かりますが・・・

 

 

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現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより  その1

2014年07月02日 | アート 現代美術

マーク・クイン 1964-
《神話(スフィンクス)》 2006年/塗装したブロンズ


のっけから、ド迫力の彫刻がお出迎え。

東京国立近代美術館で開催中の「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより」

へ6月28日(土)、行ってきました。

美術館を時価で魚をだす寿司屋に例えたイントロダクションを読んで・・・ン?と思いつつ、作品価格を意識させる

狙いにはまってしまう。

 

会場に入ると最初は、中国、台湾の作家の作品。

 

この企画展の作品はすべて、台湾のヤゲオ財団のコレクション。 

実質的に財団理事長のピエール・チェン氏のコレクションといってよいでしょう。

 

ピエール・チェン氏の邸宅に飾られた作品群。

彼は、アートとともに生活するという考え方で、バスルームにも絵画作品を飾っているとか。

 

 

この彫刻作品はいろんな角度から撮っているので、あいまあいまに入れます。

 

 

 

壁の左端の絵は

リャオ・ジーチュン(寥継春)1902-1976
《漁港》 1966/油絵・キャンバス


(絵の下側、1/5ほどがスキャンできなくてはいっていません。)

色彩の美しさと、具象と抽象の軽やかな絡みに見とれました。

 

 

陳澄波の絵を見て、府中市美術館で見た「官展にみるそれぞれの近代美術」の作家にいたことを思い出しました。

 

 

ユン・ジーのこの作品、絵具の色の鮮やかさが印象的でした。  西洋絵画の影響は感じますが、どうでもよいですね。

 

 

次回は西洋の作家の作品を取り上げます。

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現代美術画家 川田祐子 長野時代の作品から

2014年02月25日 | アート 現代美術

クインテット展での長野時代(2012年~)の作品展示の一部です。

正面奥が、<仙境>、右手前が<鳥はみている>、その左が<CLOUD>となります。 

左の壁面には<雪波(SNOW WAVE)>で、2008年~2013年にかけての作品になり、前回、相模原時代の作品と

して紹介したのですが、完成年からいえば長野時代の作品になります。  

この、<雪波(SNOW WAVE)>が、個展で展示されていました!(2月25日に行ったとき)

個展の会場は狭いのですが、明るさがクインテット展の3倍くらいあり、違った表情を感じました。  個展も3月2日までです。

 

 

 

<雲のアルペジオ>  ブルーの天空と雲が、彼女の技法ならではのグラデーションで美しい。

 

 

クローズアップ撮影。

 

 

さらに拡大。  重層的にスクラッチとハッチングが絡み合い、微妙な色合いを出しています。

 

 

 

 

<CLOUD> 

 長野時代の作品は雲を描いたものが多い。 個展でも小型サイズの作品の大半が、雲を描いていました。

 相模原時代の作品には、さまざまな想念が湧いてくるのですが、長野時代の雲の作品には、それがほとんどない。

 使う技法は同じで、眼の前の自然を描く・・・自然は鏡という個展のテーマに沿った川田さんの心象作品ではある

 のですが、相模原時代の作品と比べて、より具象的で単純化されており、私には複雑な想念が湧き起らないので

 物足りないのですが、スッキリしたこちらのほうを好む人も多いでしょう。 

 

 

クローズアップ撮影です。

 

 

さらに拡大。  雲のアルペジオにくらべ、ハッチングの比重が多いような感じです。

 

 

 

<鳥は見ている>  

 タイトルを見ずに作品を見て、うーんと唸ったのです。  無数の触手の得体の知れない造形、それを溶かし込む中央の冷たい泉・・・

タイトルを見て、またウーンと唸りました。  鳥の眼と羽毛…眼の鋭さに痺れてきます。

作者の制作エピソードを、川田さんのブログから転載させていただきます。

『制作をしていると、手と目は制作から離れることが出来ませんが、耳だけは自由です。 制作をしながらも、高く遠い空を感じるのは

鳥のさえずりに耳を傾けた時です。 作品の中央に小さな空を開き鳥を仰ぐような制作をしている内に、 その空が鳥の目に見えて行き

ました。 そして私たちは、常に鳥に見られているのだと気付いたのです。』

 

 

 

クローズアップ撮影です。

 

 

さらに拡大。  ハッチングとスクラッチングが複雑に交差しています。

 

 

 

<風はみちびく>

風の流れを感じます。  相模原時代とくらべ、色数も少なく、細かい造形もシンプルになっています。

 

 

クローズアップ撮影です。

 

 

さらに拡大。  立体感を持ったハッチング

 

 

 

 

クインテット展、出品作品の最後に仕上がったのが、この<仙境1、2、3>の3作品。

「仙境」は川田祐子が追い求め、描き続ける一つの主題。 彼女のブログから<仙境>制作の思いを転載させていただきます。

『作品の中央部分は、実際に長野の空に見た雲を描いたもの。 両脇は、その実際の光景を自分なりに膨らませて、自分と自然とをコラボレートさせて制作しました。

 絵画は自然を超えるものなのか? 自然を自分の中に見出すようにして絵画が生まれるのか? 自然と絵画の間で揺れ動きはじめた制作がここから始まりました。

 この問いは、次回の2月11日からの個展『自然は鏡』で発表する作品へと展開して行きました。』

 <仙境1(HERMIT’S HORIZON)>               <仙境2(HERMIT’S HORIZON)>               <仙境3(HERMIT’S HORIZON)>

 2013年 アクリルガッシュ・キャンバス162×162cm     2013年 アクリルガッシュ・キャンバス162×194cm     2013年 アクリルガッシュ・キャンバス162×162cm

 

 

 中心となる<仙境2>です。  水墨画の雰囲気で、立体感のある雲を描き出しています。

 この作品についてはクローズアップ撮影はしていません。

 

確かに、個展には天空の雲を描いた作品が多かった。  しかも、ほとんどが売約済み。 

川田作品の真価がようやく、一般にも認められ始めたのではないでしょうか。 

私は、<雪波>がほしいのですが、130万円、162×194cm。 飾るところがないので、やはり美術館で買い上げていただいて

多くの人に不思議な想念を抱いていただくのが一番かな。 

 

 

最後に2月16日、損保ジャパン東郷青児美術館のある42階からの光景を、大雪の翌日です。

東京湾越しに房総半島が見えました。

 

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現代美術画家 川田祐子 相模原時代の作品から

2014年02月23日 | アート 現代美術

「クインテット-五つ星の作家たち」展で川田祐子(祐は示編の字体)さんの作品に魅入られ

3回展示会に行き、最終日に再度、デジタル一眼で再撮影しました。

また、KANEKO ART TOKYOで開催(2/11~3/2)されている個展にも2回行き、その

感想も交えながら、川田作品の芸術と生き方について感想を述べたいと思います。

クインテット展では、相模原時代の作品と、2012年以降の長野時代の作品に分けて展示されていました。

展示については、川田さんご本人のブログで解説されていますので、是非そちらもどうぞ。

では相模原時代から

<TRANS-GREEN>

   驚きました。  スクラッチングとハッチング技法による絵画で、見れば見るほど、いろんな風に見えました。

見えるというよりも、自分の経験や想念が勝手にめぐっていきます。

 

 

 

クローズアップ撮影です。  スクラッチ(尖鋭な器具でアクリルガッシュで何層にも塗った生地を剥ぎ取る)と

極細の筆でハッチングを重ねていることがわかります。

 

 

さらに、画像を拡大します。  この状態(絵のミクロ部分)も一つのアートになっています。

宇宙線が飛び交うような飛跡と、グリーンの律動が絡み合う様は、生命のエネルギーのような厳かさを感じます。

 

 

 

続いて

<A THOUSAND OF WINDS >   東京国立近代美術館所蔵

 

 

クローズアップです。  これもアートになっています。

 

 

 

さらに拡大。   孔雀色に輝く畳目のハッチングを、豪雨のようなスクラッチがすり抜けていく

 

さらに拡大したミクロ画像の素晴らしさは、川田さんのWebサイトのMOVIE ”<A THOUSAND OF WINDS >マチエールの秘密” で確認できます。

 

そして<蓬莱(HORAI)>

 

どんな芸術作品も、写真にその素晴らしさは写しこめません。  特に川田作品はそうなのですが、この写真を見る限り、ある

程度、素晴らしさは伝えられていると思います。  それは鮮やかな色彩と、ディテールの文様の躍動感が、媒体を問わない

ほど強いからだと思います。

この作品は、現在、開催中の個展にも展示されています。  個人的に欲しいと思う作品ですが、SOLD OUTになってい

ました。

クローズアップ。

先に紹介した2作品とは少し違う、マチエールです。

 

  

 

<赫映(KAGUYA)>   この作品も強烈。

川田祐子公式サイトのTEXT「HATCHING=孵化/ほころぶ」を読むと

<蓬莱(HOURAI)>や<赫映(KAGUYA)>、<月華(TUKIHANA)>、<不二(FUJI)>は

『竹取物語』の中で拾い集めた言葉から、抽象的な概念を取り出して制作した連作とのこと。 

残念ながら、<月華(TUKIHANA)>は観れませんでしたが、この連作は、私から見ると傑作の連続です。

2009年、素晴らしい仕事・・・ではなく、素晴らしい芸術作品を孵化させました。 

 

 

クローズアップ。  ゴッホのタッチとマティスの色彩を重ねたような力強さを感じます。 ミクロ部分でこれだけのアートになるのなら

この部分を大作に描き直したら、どうなるのだろう?と勝手に思ってしまいます。

 

 

 

<不二(FUJI)>   不二は一転、青系で、湖底から天空を眺めたような気になります。

 

 

 クローズアップ撮影です。  

 

 

さらに拡大。  全ての作品にいえますが、拡大画面は、肉眼では確認しづらいと思います。  デジタルの写真だから、ここまで引き伸ばせて

マチエールがわかります。

 

 

 

 

<雪波(SNOW WAVE)>  これも大傑作。  後世に残る作品だと思います。

 

 

クローズアップ。

 

 

さらに拡大。

この作品では、スクラッチングとハッチングが重層的に施され、まるで礫岩の堆積層のようになっています。  そこに紅い断層が幾重にも走る・・・

といったイメージが浮かびます。

 

 

2009年の作品でドローイングも観てみましょう。  斜め上からの撮影で見づらいのはご容赦を。

生命体を擁した小惑星のイメージや、羊の頭部のようにも見えます。

 

 

クローズアップ。

 

クローズアップその2。

家々の群落を俯瞰したようなイメージが浮かびました。  ドローイングに立体感を感じるのは、こうしたマチエールも効いています。

 

総じて、相模原時代の作品は、私の感性に合います。  次回、紹介する長野時代の作品は

少しブルッとこないところがありますが、それは次回に。

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クインテット-五つ星の作家たち(損保ジャパン東郷青児美術館) その3 児玉靖枝、浅見貴子 

2014年01月19日 | アート 現代美術

 児玉靖枝さんの作品です。 

1961 神戸市に生まれる。
1986 京都市立芸術大学大学院修了

◆パブリックコレクション  京都府、東京国立近代美術館、東京オペラシティアートギャラリー、釜山私立美術館、資生堂アートハウス、神奈川県立近代美術館、和歌山県立近代美術館

 

 

東郷青児美術館の五十嵐学芸課長によると、児玉靖枝さんはデジタルカメラで印象に残る風景を撮影し、それをもとに記憶をフラッシュバックさせながら描いていくとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

葉山の海を捉えた<わたつみ>シリーズ

 

  

 

 

最後は、浅見貴子さんの作品

 

 

裏ごしの絵なんですね。 個人的には、グッとくる迫力が少なかったかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左が浅見さんの作品。 右は森川美紀さんの作品。  奥の部屋に所蔵作品のグランマ・モーゼスの絵が。

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クインテット-五つ星の作家たち(損保ジャパン東郷青児美術館) その2 金田実生、森川美紀

2014年01月18日 | アート 現代美術

今回の5人の作家は、全員が女性で40代から50代までの中堅作家。

風景をテーマに作品を展示しています。

 

金田実生さんの作品。

 

 

面白いタイトル。  滲んだ赤系統の色彩が気持ちいい。

 

 

 

暗い森?のなかの赤が効いています。  全作品が紙に描かれています

 

 

 

具象のドローイングにほっとします。

 

 

 

展示光景。

 

 

 

 

 

続いて、森川美紀さん

 

 

 

台湾には行ったことがないので、ジュウフェンはWebで調べたのですが、山の中腹の坂道の町で海を臨む風景が美しい街。  観光地として有名で、茶房や土産物屋に赤い

提灯が連なっている。  そんなイメージがわかっているとなるほどと思う絵ですが、見たときは何の予備知識もなく、抽象画として、色彩が美しく浮遊感を感じる絵でした。

 

 

クムジュンはエヴェレスト観光などの街、標高3800mの高地です。  シェルパ族の神の山・クンビラの南斜面に広がる村。

そういう予備知識なしに見たときの印象は、氷のクレバスの中から見たようなクールな感じと、ピンクが醸し出す柔らかな感じが同居して

不思議な感じでした

 

 

展示光景です。

 

 

 

 

 

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