【ケーキを切れない非行少年達】
著者は 宮口幸治氏 です。
簡単に要約すると
①非行や犯罪をする少年達には原因がある
②今の少年院では原因追及や原因の解決よりも、反省を促し、再犯防止や公正させようとする傾向がある
③発達障害(脳に器質的に異常があり、認知機能の低下がある)により、学校の勉強についていけなくなったり、コミュニケーションがうまくいかず、非行や犯罪の要因になっているケースもある
④③のケースでは認知機能が低下しているので、反省を促すだけでは公正や社会復帰は困難な場合がある。
⑤正確に評価を行い、認知機能そのものにアプローチする必要があり、著者は様々な方法を試みて、成果を上げている
⑤学校教育の段階で認知機能の向上へ関わりができれば、非行や犯罪の予防につながる。短時間の楽しい関わりで効果があることが示唆された。
となります。
この本から沢山の事を学びました。
症状や結果のみに注目して、対処療法を行うだけでは根本的解決にはならない。ましてや結果だけをみて本人を責めても無意味であり逆効果である。
何より愛情、情熱を持って子ども達と関わり、諦めず、行動を起こし続けておられる
ことに感銘を受けました。
私も対人援助職なので、評価、訓練の精度の向上へ向け自己研鑽に努めます。
また、制度や慣習に誤りがあると気付いたなら、批判をするだけでなく、微力でも行動します。
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