カウンセリング「エデン」のふんわりエッセイ

心理カウンセラーの目で世の中を鋭くとらえながら、ものごとの真実を探ります。

日本とドイツの違い(2) ~散歩~

2008年03月10日 | ドイツ
散歩する=spazieren ドイツの人々の生活の中にかなり深く浸透している動詞であろう。日曜の早朝には、老夫婦が腕を組み合ってゆっくりと歩いている。急ぐ様子もなく、お互いに会話をするでもなく、ただ散歩するのである。とりわけ、太陽が出ている日にはその数も多い。

ライン川沿いには、ラインプロムナードという芝が生えてきれいに整備された散歩道が作られてあって、貨物船が行き交う横をゆったりと歩いている人が多い。市民にとっては、格好の散歩ルートであろう。

日本でも最近よく見かけるようになったが、それでも数は及ばない。散歩というよりも、ジョギングをするために外を早歩きに歩く人は、多いのかも知れない。我々は、ただ、ぶらぶらと目的なしに歩くということはしないように思う。反対に、ドイツの散歩は、散歩そのものが目的になっている。

下の階に住んでいたWolf(ヴォルフ)さんは、私が出勤時にエレベーターのところで出会った時に「Wohin gehen Sie?」(どちらへお出かけですか?)とたずねると、毎度のように「Ich gehe spazieren.」と必ずと言っていいほど返事が返ってきたものだった。

年間を通して戸外が寒い日が多いことに加え、年間の日照時間が3分の一もないということからもわかるように、太陽の姿を見たら、外へ出て日光を浴びたくなるということも関係しているように思う。散歩を楽しむ国民性というものに文化の違いを感じることができる。

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小塩 節
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