カウンセリング「エデン」のふんわりエッセイ

心理カウンセラーの目で世の中を鋭くとらえながら、ものごとの真実を探ります。

サーカスの象の話

2016年11月01日 | 心理学

この小さな象の話は、インナーチャイルドの例えで用いられます。

サーカスの象は、小さい頃に足を鎖でつながれていて、初めのころは鎖から逃れようとするのですが、暴れれば暴れるほど足の鎖が肉に食い込み、その痛みに耐えきれずに結局最後にはあきらめてしまいます。そして、その象は大きくなり、巨大な力が備わっても鎖を切って逃げようとしなくなります。なぜでしょうか。それは、小さい頃に「鎖は切れないものだ。」という観念が備わってしまったからなのです。

動物でも人間でも、困難な状況に対してある種の防衛本能が働き、それが起こらないようなプログラムを学習します。


例えば、親から度々叱られた経験は、「おとなしくしていればいい。」「言うとおりにしよう。」という観念を生み出します。これが、心の中に思い込みとして定着して、成長してからもずっと持ち続けるのです。


これが潜在意識の領域に定着して、たとえ成人になって、生活環境が変わったにしても目に見えない鎖につながれていて、縛りを受け続けるというのです。


人間は考える能力が動物よりも高いために、学習したことを決して忘れません。そのために、この思い込みを拭い去ることは容易ではないとも言えます。


賢い人ほど、自分でも気づいていない、必要のない思い込みを持っていることも多いのです。 ・・・・続く 




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