中国の田舎は無数にあるが、雲南は異なる民族が多彩で平和に昔ながらに暮らしているという点で特異である。経済発展に巻き込まれることなく何時までも変わらず、平和で素朴な風情のままであり続けて欲しいと願うのは先進国に住む者のエゴであろうか。いくら文明が進歩したところで人間の幸せには結びつかないのだから。生活が不便とかインフラが整っていないとかいう次元の話は人間の精神性の健全さにはなんのかかわりもないのである。この本に収められた写真が昔の光景として語られてしまうことになるとすれば貴重な瞬間の数々がここにあるといえよう。
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