Anteeksi.

すみません、ちょっといいですか。フィンランド留学の見聞録。

オケ活動の話

2009-10-05 | 音楽
先月からオケを二つかけ持ちしていて、どちらも平日の夜に週一の練習。基本的には日々研究、時々音楽活動で息抜き。気付けば、すっかり東京にいたときのような暮らしのペースになってきた。

TKKの学生オケ(Polyteknikkojen Orkesteri)は、以前にも少し紹介したけど、東工大のオケと雰囲気が似ている。まぁお世辞にもレベルが高いとは言えないけど、そのことが、あの和気あいあいとした雰囲気を作っているのかなとも思う。全くがつがつしたところがなくて、みんな純粋に音楽を楽しんでいるという感じ。
それでも、チェロパートはなぜかやたら人が多くて、結構な腕前の人もちらほらいる。もう一つのオケの方は、チェロが三人だけで、それはそれでの楽しみ方があるのだけど、やっぱりチェロセクション全体としての重厚な音作りを目指す、それが味わえるというのは大人数ならではだと思う。時々、パート練習なんかもやったりする。

色々とカルチャーショックもあったのだけど、やっぱり一番はなんと言っても、みんな練習の合間に普通にビールを飲んでいることか。もちろん「みんな」じゃないんだけど、少なからぬ数の人たちが。いわく「リラックスできるから」らしい。さすがに、これは真似る気にならない。
一方で、万国共通の文化の発見に感動することもあって、例えば、譜面への書き込み。リタルダンドでうにょうにょと並線を引っ張る、指揮者を見るポイントで眼鏡マークを書き込む、とか。特に後者は、日本独自の文化だと以前に耳にしたことがあったような気がするので、驚きでした。

練習は全てフィンランド語だけど、音楽用語というのは、これもまたほとんど世界共通らしく、ピアノ/フォルテ、エスプレシ~ボ!という具合に指示されるから、そういうところだけは分かる。
フィンランド語で分かるのは、まず数字、だから、○○小節目から、てのは問題なし。でもあとは、hyvä(いいね!)、kaikki(全員で)、sello ja basso(チェロ・バス)、nopeasti/hitaasti(速く/遅く)とか、そのくらいしか分からない。けどまぁ本当に重要なことは、その都度隣の人が訳してくれる。
あと、フィンランド語で「1, 2, 3」を「yksi, kaksi, kolme」と言うのだけど、「1, 2, 3, 1, 2, 3…」のように拍を数えるときは、頭の音だけ取ってきて、「ユカコユカコ…」になる。そういや、写真を撮るときにも、ユカコ、って言って撮る人がいる。

TKKのオケでは、バルトークのConcerto for Orchestraをやっていて、これは彼らにとっても何年かに一度というチャレンジングな試みらしい。ちょうどそのときに参加できたのは、ラッキーかな。この曲、あまりよく知らなかったけれど、超ウルトラ名曲だと思います。でも難しい。

(参考資料)
Bartok Concerto for Orchestra, V Finale: Pesante - Presto

最新の画像もっと見る