「たにぬねの」のブログ

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texto_026

2008-01-27 11:41:47 | texto
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空気の振動をとらえろ!!~足や肺より『耳、寄り』なお話~
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正しい表現ではないかもしれませんが脊椎動物である魚が丘に上がるとき獲得したものといえば、足(肢)や肺呼吸を先ず連想するのではないでしょうか。鰭から肢、鰓から肺に並ぶ劇的変化として

顎から耳の変化も加えておきたい(顎はサカナ・ヘンでじゃないのも意外性の顕れの一つと解釈できるかもしれません)。

水中と根本的に環境が違っている陸上の生活では、
(1)重力に抵抗する足、
(2)空気から酸素を取り込む肺呼吸、
(3)空気の振動をとらえる耳、
を同時ではないにせよ、それぞれ深く絡み合いながら、体の一部として進化させることが有利であったのでしょう。

このような進化の流れは、これまでに発見された化石が証明しています。
「ヒレ」から「足」、「エラ呼吸」から「肺呼吸」の変化を想像するのはそう難しくありませんが、耳の由来が顎であることは少なからず予想外ではありませんか。

耳の進化には次のようなプロセスがあったことが分かっています。
(1)陸の生活に対応するため、頭の骨格が変化し、
(2)エラの変化によって、顎からアブミ骨が生じ、
(3)現在の私たちの耳の中にある耳小骨(アブミ骨 stapes、キヌタ骨 incus、ツチ骨 malleus)になった、
と考えられています。

このような耳への変化を明らかにできる、原始的な哺乳類の化石の発見が報告されています。これら報告は、陸に上がった我らが祖先の足跡だけでなく、しっかり呼吸しながら聞き耳を立てて生き抜いたドラマを私達に伝えてくれるようです。

☆今回のお薦めは
川の名前
川端裕人著, 早川書房

テレビ中継や保護行為からペンギン親子を守るため、川下る辺りから
強引な展開を感じるが、それまではかなり良い。
キャラクターの特徴づけが強すぎる印象を受けました。

しかし、読んでいて、熱く考える、熱いものが溢れてくる、
そのため、一気に読めてしまう、小説としての出来のよさを感じました。

この書籍については書かれているところでは必ず出る話であるが
川の住所という考え方に共感できます。


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